2025年1月19日 旧市川家住宅昔の暮らし展示「おひまち」

ID番号 N16779

更新日:2025年01月29日

「おひまち」昔話の始まり、始まり

〈市民スタッフ 伊藤茂年〉旧市川家住宅では19日、旧市川家活用協力会の手で「おひまち」が催されました。この日は、「おひまち」に関する講話や抹茶と和菓子の振る舞いで、参加者は楽しいひとときを過ごしました。ところで、「おひまち」とは、どういったものなのでしょうか?今回の催しでは、「おひまち」について学び、実際に体験を行いました。

解説を行う講師の写真

自作の資料や写真を使って解説

この日の講師は、同会会員で、御年92歳の出原伸平さん。出原さんは、いうなれば「おひまち」の語り部です。「おひまち」とは、平安時代、貴族が集まって夜を明かし、日の出を拝む風習が後に庶民に広がったものです。それが地域の人の交流や食事を楽しむ場として変化していきました。出原さんが住む野方地区でも、農業や養蚕(ようさん)作業の合間や、消防団、青年団の会合、祭りの後に住民が食材を持ち寄り、盛んに「おひまち」が行われていたそうです。しかし、最近ではこうした行事も少なくなり、特にコロナ禍以降、地域コミュニケーションが希薄になったと語られました。そして、特に災害の時には、自助・共助・公助が大切ですと結ばれました。

抹茶や和菓子を振舞われる参加者たちの写真

抹茶と和菓子の接待

講話の後は、旧市川家住宅流の「おひまち」で、おいしい抹茶と和菓子などが振る舞われました。その後の座談会では、参加者から、大隅半島での「結(ゆい)」の話や、災害について、「『遠い親戚より近くの他人』ということわざがあるが、近助(近所)がとても大切」などの意見を聞くことができ、有意義な催しとなりました。旧市川家住宅での「おひまち」は、これからも続きそうですね。

会員同士が談笑する様子の写真

会員同士の「おひまち」です

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