2019年8月7日 地球温暖化を学ぶ科学実験教室

ID番号 N8674

更新日:2020年01月15日

マイナス192℃の不思議世界

<市民スタッフ 三鬼一朗>
エネルギーと環境問題の関わりについて考える「地球温暖化を学ぶ科学実験教室」が8月7日、市民会館で開かれました。昨年に続く人気の教室には小学生ら30人が参加し、地球温暖化の主な原因である二酸化炭素の特徴と、その排出を減らす仕組みを超低温の不思議世界を体験しながら学びました。

エネルギーと地球環境の関わりを学ぶ実験教室

エネルギーと地球環境の関わりを学ぶ実験教室

「地球温暖化を学ぶ科学実験教室」は環境課が東邦ガスの協力で昨年初めて開催し、2年目の今年は多くの応募者から抽選で選ばれた小学生17人とその保護者が参加しました。
講師は東邦ガスの博物館「ガスエネルギー館」学芸員・前口博之さんと、実験スタッフの小島智与さんです。市民会館3階の工芸室に集まった小学生たちに前口さんはまず、生活が便利で豊かになるのに伴って地球の環境がどんどん悪くなっている実態を数字で説明します。「エネルギーをたくさん使うと二酸化炭素(CO2)が多く排出され、それによって地球の温暖化が進むのです」と前口さん。次いでDVDの映像で、干ばつや酷暑のヒートアイランド、北極圏などの環境変化を取り上げ「地球の今の姿から、私たちにできることは何だろう」と問い掛けるのでした。

風船を使った「冷たーい世界の実験」。思わず耳をふさぐ子どもたち

風船を使った「冷たーい世界の実験」。思わず耳をふさぐ子どもたち

冷却実験〈1〉液体窒素の中にタオルを入れると

冷却実験1.液体窒素の中にタオルを入れると

[2]タオルで釘が打てる

2.タオルで釘が打てる

カーネーションはポテトチップスのように

3.カーネーションはポテトチップスのように

冷却したゴムボールを落としてみると

4.冷却したゴムボールを落としてみると

授業の後半では実験を通じて温暖化を学びました。参加者は、化石エネルギーである石油、石炭、天然ガスの中で最も地球環境にやさしいのが天然ガスであること、その理由や、世界のどこに、どれぐらいあるのかを教えてもらうのでした。
続いて実験です。天然ガスが外国からどのように日本に運ばれ、貯蔵されているのかを確認する冷却実験です。スタッフの小島さんがガスで大きく膨らんだ風船をマイナス192℃という超低温の液体窒素の中に沈めます。爆発するのかな? 耳をふさぐ小学生たちの前に小さく縮んだ風船が姿を現し、液体窒素の容器から取り出すと再び風船の姿に戻るのでした。「気体の天然ガスは冷却すると液体になり、常温で気体に戻るのです」と小島さん。液化天然ガスの特徴を実験で再現した後、今度は小学生たちがゴムボールやタオル、カーネーションを使った超低温の不思議な世界を体験しました。
実験を通してエネルギーや地球温暖化の仕組み、その対策を90分間の授業で楽しく学んだ参加者。「美しい地球を守るために自分たちの身の回りでできる省エネルギーを実行していきましょう」(前口さん)との呼び掛けに大きくうなずいていました。

コマツナを使った実験で冷熱エネルギーを確認する小学生

コマツナを使った実験で冷熱エネルギーを確認する小学生

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