アンコンシャス・バイアスに関する取組
アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)とは?
アンコンシャス・バイアスは、誰もが無意識に持っている思い込みや偏見のことで、男女の役割などに固定的な価値観を与えるとされています。アンコンシャス・バイアス自体に良い悪いはありませんが、気づかずにいることで無意識の思い込みに基づいた言動で誰かを傷つけたり、自身の可能性を狭めたりしてしまうケースがあります。
まずは自身が持つバイアスに「気づく」ことが大切です。そこで、市民の皆さんが経験した、周りで聞いたことがあるバイアスの例を共有できるよう、以下のとおりアンケート調査を実施しました。
日進市におけるアンコンシャス・バイアス調査
本市では、令和3年度提案型大学連携協働事業として、名古屋外国語大学と連携したアンコンシャス・バイアスについてのアンケートを実施しました。
アンケートの概要
調査対象:日進市在住、在勤、在学の方
調査方法:Google Formによるオンライン調査
調査期間:2021年11月上旬から2022年1月上旬まで
調査回収数:400件
回答者属性
女性 | 265件 |
男性 | 131件 |
回答しない | 4件 |
10代 | 32件 |
20代 | 47件 |
30代 | 83件 |
40代 | 136件 |
50代 | 68件 |
60代 | 24件 |
70代以上 | 10件 |
アンコンシャス・バイアスの事例
- 「女らしく」「女なのに」と言われることに嫌悪感を抱いている一方で、ふとした瞬間に(例えば虫を殺すことが出来ない男性を見て)「男なのに…」と思ってしまうときがあり、自分にもアンコンシャスバイアスがあるなと感じた。(女性/20代/学生)
- 学生時代のコミュニティでは特に、男女の違いによって、組織での役割が大方決まっていることが多いように感じていた。(男性/20代/公務員)
- 地域活動について、夫が忙しく主に妻が参加し夫は参加することがないとしても、組長などの役職は「夫の名で」と言われた。(女性/30代/専業主婦(夫))
- 子どもの服装で、スカートをはいたおとこのこに、女の子?と思ってしまった。(女性/50代/パート・アルバイト)
- 夫は飲み会の際に決定を伝えてくるのに対し、私は子の予定や預けられるかを準備してから飲み会に、参加できると判断する際にも感じる。(女性/30代/パート・アルバイト)
- 背景からどんな人か想像しつきあい方などを思考することはあってもよいと感じる。ただそれを人前で言葉に出したりSNSで表に出したりすることは違うと思う。(女性/30代/会社員)
- 関西出身の友人が、関西人はみんなノリが良くてボケツッコミが上手いと期待されるけど、全員が陽気な訳じゃないと話していたことを思い出しました。(女性/40代/パート・アルバイト)
- できるだけ気をつけているつもりなのですが、先日「身長差40cmのカップル」の話を聞いたとき「ああ、女性が低身長で、男性が高身長なんだろうな」と思ったら、実は逆で、まだまだ無意識の思い込みがたくさんあるのだなあと反省しました。(女性/50代/自営業)
- 男女の違いは幼少期から刷り込みが始まっていると感じる。女の子らしく、と言われ嫌気がさした時期があったが、自身も子供に同じワードを言いそうになることがある。(女性/40代/会社員)
- 育児休業は母親が取るものだという思い込みがあった。夫もそれを当然とし、夫が育児休業を取得するという議論自体にならなかった。(女性/40代/公務員)
- 職場で、女性だから事務仕事や細かい作業が得意と思われ業務を充てられる。(女性/30代/会社員)
- 男性の育児休暇取得等に自分は賛成派だと思っているが、発熱等ですぐに帰る社員がいると、本当に発熱なのか?母親は何をしているのか?と思う自分もいることに気付く。(女性/30代/公務員)
- 子供の洋服を選んだ時に自分の思いと子供の希望が異なったとき。(男性/50代/公務員)
- 家庭内において夫が家事を手伝う、という表現が、妻が主体で家事を行うと決めつけられていると感じる。(女性/40代/会社員)
- 以前、初対面の人から血液型を聞かれてBと答えたらそれだけでBの女、苦手なんだよねーと言われて本当に頭にきた。(女性/40代/パート・アルバイト)
- 相手が女性なので自分と同じ意見かと思ったら、保守的(男性優位)な考えで驚いたことがある。これもアンコンシャス・バイアスなのかと思う。(女性/40代/公務員)
- 体力的に大変な事や力仕事を、つい男性に頼んでしまう事があるが、良くないのかなと思った。(女性/40代/専業主婦(夫))
アンコンシャス・バイアスとの向き合い方
アンコンシャス・バイアスも持っていること自体が悪い、というわけでなく、アンコンシャス・バイアスから生まれる「普通はそうだ」「こうあるべきだ」「どうせムリだ」といった言動が、誰かや自分に悪い影響を与えます。
内閣府男女共同参画局の広報誌「共同参画」2021年5月号で、アンコンシャス・バイアスへの対処法などが紹介されています。ぜひご覧ください。
内閣府男女共同参画局 「共同参画」2021年5月号
日進市においても、今回のアンケート結果を基に、アンコンシャス・バイアスに関する啓発パネルを作成し、男女共同参画週間等に合わせ、図書館で展示を実施する予定です。
ほかの人の経験事例を見て、「気づく」、「知る」ことから始め、アンコンシャス・バイアスと上手に向き合っていきましょう。
この記事に関するお問い合わせ先
地域共生課
電話番号:0561-75-1682 ファクス番号:0561-72-4603
更新日:2022年10月13日