日進市自治基本条例について

ID番号 N3364

更新日:2024年02月21日

~自分たちのまちは自分たちの手で築いていこうとする「市民主体の自治」の精神~

日進市自治基本条例ロゴ

はじめに

 本市では、市民主体の自治の推進を目指し、平成19年10月1日からまちづくりの基本ルールを定めた「日進市自治基本条例」を施行しています。この条例を紹介します。

制定の背景

 地方分権が進む中で、自治体は、以前にも増して自己決定、自己責任が問われるようになりました。同時に、自分たちのまちは自分たちの手で良くしていこうと、市民が自主的に地域の課題や市政に関わりを持つようになってきました。このような背景のもと、本市は、国や県との適切な役割分担のもとに、市民参加、協働を柱とする「市民主体の自治」の実現を目指すことになりました。

制定までの足跡

 平成15年から平成18年までの4年間で約90回の検討会を開催し、延べ1,000名以上の市民の皆さんが検討・審議を重ねて、日進市自治基本条例を制定しました。

平成15年

2月 座・まちづくり塾「日進一歩」スタート(平成16年8月まで全17回開催)

11月 シンポジウム「にっシンポ」(1)

平成16年

 7月 シンポジウム「にっシンポ」(2)

 9月 条例づくり勉強会(1)

10月 条例づくり勉強会(2)

10月 シンポジウム「にっシンポ」(3)

11月 自治基本条例検討会スタート(平成18年7月まで部会等含め約90回開催)

平成17年

 6月 自治基本条例フォーラム(検討会委員による条例素案の発表と意見交換会)

10月 座・まちづくり塾「日進一歩」対話集会(11月まで全7回開催)

12月 検討会より市長へ条例案を提言

平成18年

 2月 パブリックコメント

 9月 市議会定例会にて条例案の審議(継続審査)

12月 市議会定例会にて条例案の審議(継続審査)

平成19年

 3月 市議会定例会にて条例案を撤回し、修正した条例案を提出して審議(可決)

 4月1日 日進市自治基本条例公布

10月1日 日進市自治基本条例施行

条例が目指すもの

自立した自治体(団体自治の確立)

 地方分権が進む現在、国と自治体との関係は、以前のような上下の関係ではありません。そこで本市においても、国において憲法があるのと同じように、わがまちの基本ルールをつくり、市民と市議会、市長・市職員が協働してまちづくりを進めていくことを約束し合います。

自立した自治体(団体自治の確立)フロー図

市民主体の自治の推進(住民自治の拡充)

 公共の担い手は、行政だけではありません。NPOやボランティアの活動の機運が高まり、市民は、新しい公共の担い手として分権時代のまちづくりを支えています。
 市民の自主的な公益的活動を支援し、また市政へ参加する機会を多様に設けることにより、市民主体のまちづくりを行っていきます。

条例の位置づけ

 自治基本条例は、自分たちのまちを自分たちで育んでいくためのルールです。自治体の最高規範、自治体運営の基本ルールと位置づけられ、本市はこの条例をもとにまちづくりを進めていきます。

条例の位置づけ

日進市自治基本条例の主な構成

前文

  • 自治の基本理念
    自分たちのまちは自分たちの手で築いていこうとする「市民主体の自治」の精神

第1章 総則(第1条~第3条)

  • この条例は、市民、市議会及び市の執行機関が一体となって「市民主体の自治」の実現を図ることを目的としています。また、日進市の最高規範として位置づけられ、他の条例、規則等は本条例の趣旨を尊重する必要があります。
  • この条例で使われる用語のうち、意味を共有しておきたい基本的なものとして、「市民」、「協働」、「コミュニティ」、「市民自治活動」を定義しています。

第2章 自治の基本原則(第4条)

  • 条例全体に通じる7つの自治の基本的な原則を掲げています。
    1. 平等な社会
    2. 市民主体の自治の推進
    3. 自立した自治体
    4. 協働の原則
    5. 市民の信託による市政
    6. 男女共同参画の原則
    7. 情報共有の原則

第3章 市民の権利(第5条~第10条)

  • 自治の前提となる市民の権利を規定しています。
    1. 個人の尊厳(基本的人権の尊重)
    2. 平和的生存権(生命、財産が守られる権利)
    3. 環境権(良好な環境の中で生きる権利)
    4. 知る権利(市政について知る権利)
    5. 個人情報の保護(個人情報の適切な保護)
    6. 権利の尊重(社会全体の利益を考慮する中で保障される権利の尊重)

第4章 市民、市議会及び市長等の役割と責務(第11条~第14条)

  • 市民、市議会及び市長・市職員が、それぞれ担う役割と責務を定めています。
    市民:良好な環境を次の世代に引き継ぐ責任 市議会及び市の執行機関の注視 行政サービス等の費用の応分の負担
    市議会:市民の意思を的確に反映した市政の実現のための権能の発揮 市の執行機関の監視 など
    市長:公正、公平かつ誠実な市政運営 市政の総合的かつ計画的な展望及び方針の提示 市職員の適切な指揮監督 リーダーシップの発揮
    市職員:公正、公平かつ誠実な職務の遂行 知識の習得及び能力の向上

第5章 参加と協働(第15条~第17条)

  • 市政に対する市民参加を保障します。
  • まちづくりには、市民の自主的な公益的活動(市民自治活動)が大切であり、市の執行機関はこの活動を支援していきます。
  • 市民は市外の人々と広く交流し、連携するよう努め、市は他の自治体と連携するよう努めます。

第6章 市政の組織及び運営(第18条~第25条)

  • 市の執行機関は、柔軟な組織体制をつくり、市民本位で、総合的かつ計画的な市政運営を行わなければなりません。
  • 市議会及び市の執行機関は、開かれた市政運営を行い、個人情報の適切な取扱いをしなければなりません。
  • 市の執行機関は、適切な行政手続を行わなければなりません。
  • 市長は、健全な財政運営を行い、市の保有する財産の適正な管理及び効率的な運用をしなければなりません。
  • 市の執行機関は、市民参加のもとに行政評価を実施し、市政運営に反映させていかなければなりません。

第7章 住民投票(第26条)

  • 市長は、住民、市議会又は市長の発議があったときに住民投票を実施し、市議会及び市長は、住民投票の結果を尊重しなければなりません。

第8章 条例の遵守等(第27条~第29条)

  • 市民、市議会及び市の執行機関は、この条例を遵守しなければなりません。
  • 市長は、市民参加のもとにこの条例の遵守及び見直しについて検証し、その結果によって必要な措置をとらなければなりません。

条例は、以下のリンクからご覧いただけます。

日進市自治基本条例4コママンガ

 自治基本条例の理念が普段の生活にも関係している「自分ごと」なんだと感じていただけるよう、広報にっしん2017年10月号から2018年3月号までの全6回にわたり、自治基本条例を楽しく紹介する4コママンガを掲載します。
 マンガでは、自治基本条例の大切なテーマである「市民参加」と「市民自治活動」について、普段の生活でもあるような身近なストーリーを交えながら紹介していきます。
 詳細については、以下のページをご覧ください。

日進市自治基本条例リーフレット

 本条例をより身近なものとして感じていただくために作成したものです。どうぞご覧ください。

日進市自治推進委員会

 日進市自治基本条例第27条第3項及び第28条第3項の規定に基づき、参加と協働による市民主体の自治を推進するため、日進市自治推進委員会を設置しています。
 本委員会は、市長の諮問に応じ、自治基本条例の遵守及び見直しに関する事項、その他自治の推進に関する重要事項を調査審議しています。
 これまでの調査審議の経緯の詳細は、以下のページをご参照ください。

出前講座

 自治基本条例について、より詳しく知りたい!という方には、市職員による出前講座を承ります。お申し込み方法などは、以下のページをご覧ください。

関連情報

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企画政策課
電話番号:0561-73-3176 ファクス番号:0561-73-6845

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