2023年1月21日 生活習慣病予防講座「生活習慣病とフレイル予防」

ID番号 N13964

更新日:2023年02月10日

いつまでも健康で暮らすために

生活習慣病予防講演会が、1月21日に市民会館で開催されました。講師の北川元二さん(名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科教授)は、「いつまでも健康で暮らすために、早くから生活習慣病とフレイルの予防に取り組むことが大切です。食事や運動に取り組み、健康づくりにつなげましょう」と話しました。

講演会の様子

講演会の様子

最近よく耳にするようになったフレイル。フレイルとは、健康な状態と要介護状態との間で、気力や体力が低下した状態のことです。何もしていないのに疲れやすく感じたり、少しの運動をおっくうに感じたりすることが増えたら注意が必要です。この時期に予防に取り組むことで健康な状態に戻すことができますと、北川さん。フレイルリスクチェックとして5項目(歩く速度が遅くなってきている、週に1度以上は外出しているなど)を挙げ、全てが良い状態になるよう定期的にチェックしましょうと話しました。

講師の名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科教授・北川元二さん

講師の名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科教授・北川元二さん

フレイルには、身体機能の低下による「身体的フレイル」、うつ病や認知症による「精神的フレイル」、ひきこもりなどの「社会的フレイル」があり、互いに関係しているということです。
身体的フレイルの原因の一つにサルコペニアがあります。サルコペニアとは、加齢により筋肉量の減少や筋力が衰えた状態で、歩いたり立ち上がったりの動作に影響します。北川さんは「筋肉量は運動、食事習慣で維持できます」と述べ、運動習慣は維持しながら、60歳頃からはメタボ予防からフレイル予防へ切り替えが必要と話します。過度なダイエットは避け、少しくらい食べてもいいので栄養を十分に取ることを勧めました。食事では、特にタンパク質とビタミンDを意識して取ってほしいとし、どのように食習慣を変えればよいのかとの質問には、いろいろな品目を食べることが理想であることを前置きし、ご飯(炭水化物)を減らしてその分肉や刺身(タンパク質)を食べるようにすることが実行しやすいと答えました。また、かめなくなると食べられなくなり、十分な栄養が取れなくなるため、歯の治療も大切なことと話しました。

熱心に話を聴く受講者たち

熱心に話を聴く受講者たち

社会とのつながりを持つことの重要性にも触れ、「社会とのつながりを失うことは、フレイルの最初の入口になります」と話します。社会とのつながりが失われることで、生活範囲が狭くなり、気力が低下、食欲がなくなり、栄養が取れなくなり、身体機能が低下するという悪循環になってしまうということです。積極的に社会参加を行うこともとても大切なことですと語りました。
受講を終えた参加者からは、「ウォーキングをして筋肉をつけたい」や「ご飯が好きだが、ご飯を減らして肉を食べるようにしたい」といった生活習慣を見直そうとする人や「まだ40代なのであまり意識はしないが、今日のことを両親に伝えたい」と話す人がいました。(ふ)

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