2021年10月21日 地元の伝承おやつ五平餅作り講習会

ID番号 N12419

更新日:2021年11月01日

五平餅を作りました

<市民スタッフ 大岡奈美子>
 五平餅を食べたこと、作ったことはありますか?
 郷土料理の五平餅を手作りしようと日進生活改善実行グループ主催の市民講座が開かれました。同グループ主催の講座は年に数回開かれていますが、毎回人気で抽選になることも多いそうです。今回は密を避けるため、1テーブル3人までと設定し、合計14人が参加しました。

手作り五平餅、とてもおいしかったです

手作り五平餅、とてもおいしかったです

 五平餅は中部地方の山間部に伝わる郷土料理。私が初めて食べたのは、岐阜県へ遊びに行った時で、ものすごく大きい五平餅にびっくりしましたが、あっという間に完食した記憶があります。道の駅などの休憩所で食べたことがある人も多いのではないでしょうか。
 その歴史は古く、江戸時代中期には食べられていたようですが、発祥は諸説あるようです。その一つに山の神様への捧げものとして作られたという説があり、お祭りやお祝いなどで人が集まるときによく食べられていたといわれています。形はわらじ型のものから、丸型、団子型など、地域によって異なり、タレもそれぞれ地域によって異なるそうです。
講師の知識の豊富さには毎回驚きます

講師の知識の豊富さには毎回驚きます

 講師は、40年以上同グループのメンバーとして活動しており、代表も務める小塚久美さん。同グループでは、季節に合わせた地産の野菜やお米を使った料理を伝承料理として学んだり、市民講座を開催しそれを伝えたりしています。二カ月に一回、広報にっしんにその伝承料理のレシピを載せています。
 生活改善というと少し硬いイメージになってしまいそうですが、その時代に合わせて柔軟に対応しており、例えば昔は鍋を使って作っていたものを、電子レンジを取り入れて調理するなど、更新していくことも大切にしています。「いかに上手に、おいしく、楽にできるかを常に考えています」、「昔ながらのいい料理は残していきながら、新しいものを取り入れていくことを日々学んでいます」との小塚さんの言葉に、この先どんな料理が生まれていくのだろうとワクワクしました。
 

真剣に講師の話に耳を傾けます

真剣に講師の話に耳を傾けます

 外で食べるものだとばかり思っていた五平餅も、実は作り方は簡単で、まず炊き立てのご飯を棒でたたいて粒が半分くらい残るようすりつぶし、成形します。それを少し乾かした後、焼きます。同時にナッツをすり鉢でよくすったものに、みそや調味料、そして季節のショウガを入れたものを鍋に入れ火にかけてよく練りタレを作ります。
 ご飯に出来上がったタレをつけ、少し焼いたら完成です。説明の後、各テーブルに分かれて作業をしている参加者が、笑顔で楽しみながら、それでいてとても手際良く調理する姿に見とれているうちに、あっという間に出来上がりました。
講師が各テーブルを回りながら、丁寧に教えます

講師が各テーブルを回りながら、丁寧に教えます

子どもと一緒に作っても楽しいですね

子どもと一緒に作っても楽しいですね

 今回、お父さんと参加した3歳の女の子は、すり鉢を一緒に回したり、真剣に成形をしたり、楽しそうに作業をしていました。娘とすてきな時間を過ごしたお父さんは、「なかなか作らないものを作れてよかったです。楽しかったです」と話をしていました。

 今日使ったみそは、今年の市民講座で作ったものを利用したり、材料に講師の畑で採れたナッツを使用したり、それだけで特別感を感じました。「今までお店で買っていたものを作れるようになって、いろいろな視点が変わりました」と同グループ員が話をしていました。同グループでは定期的に集まって行事食や伝承料理の勉強会を開いています。核家族化が進んだり、なかなか帰省ができなかったりという状況の中で、行事食の大切さを感じる今、子どもや孫に伝えていける知識や技術を楽しく学んでいくことも面白そうだなと感じました。

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電話番号:0561-73-3149  ファクス番号:0561-73-6845

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