2023年12月17日 正月飾りを作ろう

ID番号 N15429

更新日:2024年01月18日

笑う門には福来る

<市民スタッフ 伊藤茂年>2023年も残すところあとわずかとなった12月17日、市内の里山の一つ、北高上緑地で、「正月飾りを作ろう」と題した催しが行われました。参加者は、日進里山リーダー会の指導で、この里山から切り出したタケを使って正月飾りの門松を作り、楽しく迎春の準備をしながら里山についての関心を深めました。

講師が参加者に里山を案内する写真

この里山には3種類のタケが自生しています

正月飾りの門松を作る前に、たくさん積もった落ち葉を踏みしめながら、日進里山リーダー会メンバーの案内で、北高上緑地を散策しました。北高上緑地は市の中心部にあり、住宅街の中で総面積約8.6ヘクタールという広大な自然が残された貴重な里山林です。散策の途中、竹林の前で、「この里山には、マダケ、モウソウチク、ハチクの3種類のタケが自生していますが、今日は、モウソウチクとハチクを使って門松を作ります」という説明を受けました。同会は、この催し以外にも、シイタケ栽培やタケノコ掘りなどの催しを行うほか、市内の里山保全に尽力しています。

2本のタケが入ったタケの桶を持った講師の写真

2種類のタケを使います

子どもの参加者がタケをのこぎりで切っている写真

土台になるタケをのこぎりで切ります

参加者が協力してのこぎりでタケを切っている写真

底になる節の下からどれぐらい長さが必要かを正確に測り、のこぎりで切ります

いよいよ、門松作りが始まりました。まず、モウソウチクで土台をつくりますが、タケをまっすぐに切らないと土台が傾いたり、切る場所が節に近過ぎると穴が空いたりしてしまうので、慎重にのこぎりを引いていきます。

家族で協力してのこぎりでタケを切っている写真

家族で力を合わせて

のこぎりでタケを斜めに切ろうとする参加者の写真

斜めに切るのが難しい

切ったタケを針金でまとめている参加者の写真

針金で3本のタケをしっかりと留めます

次に、ハチクを使って3本のタケの部分を作りますが、その長さは7対5対3の比率で、2で割り切れない縁起を担いだ比率だそうです。また、タケの先端部分の切り口は、地域や職業によって違いがあるそうですが、斜めに切る「そぎ」と、真横に切る「寸胴」の2種類です。「そぎ」は、節の部分で切ると切り口が笑った顔に見えるので、縁起が良いとされています。タケを斜めに切るのは難しく、共同作業でタケをしっかり押さえて、丁寧に切り進めます。

作業台の上でそれぞれの参加者が門松を作っている写真

マツやナンテン、ウメやクマザサを土台に挿して門松を完成させます

門松の土台に砂を詰める講師と子どもの写真

土台に砂を詰めて固めます

参加者それぞれが門松を飾り付けている写真

飾り付けは思い思いに

完成した門松と参加者の記念写真

出来上がった門松を前に記念写真

みんなで一生懸命に作った正月飾りの門松が、見事完成しました。いっそう楽しいお正月が迎えられそうですね。地球温暖化が進む中で、里山で燃料や食料を得ていた時代が循環型社会のお手本として見直されています。人が雑木林に手をいれることで、植物が更新され二酸化炭素が減少したり、生物多様性の回復にもつながったりすると考えられています。今回里山で行われたこのような催しは、市民が里山を身近なものとして感じ、関心を深めることができるものの一つだと思います。また、日頃の里山保全活動がいっそう大切にものになるのではないでしょうか。

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