2023年10月29日 樹木医が伝える"木の言葉"

ID番号 N15192

更新日:2023年11月04日

梨子ノ木丘陵地自然観察会

<市民スタッフ 三鬼一朗>里地・里山に息づいている樹木や生き物について学ぶ自然観察会が29日、梨子ノ木の丘陵地(折戸町)で開かれました。樹木の姿から、聞こえてくる"木の言葉"を樹木医が分かりやすく説明し、貴重な自然環境の保全をアピールしました。

樹木医であり梨子ノ木自然観察会の代表でもある堀透さんが参加者に写真などを示しながら草木の種類の説明をする写真

スタート前、梨子ノ木の草木の種類の説明を受ける参加者

講座を開催したのは、昔ながらの里地・里山の自然環境が残る梨子ノ木の地内で、環境教育などの活動を行っている「梨子ノ木自然観察会」です。会の代表でもある樹木医・自然観察指導員の堀透さんが"木々の言葉"を聞いて"こんなふうに生きている"ことを伝え、自然環境に合わせて息づいている草木や生き物をよりよく知ろうという観察会です。堀さんたちは3年前から「にっしんESD講座」(持続可能な開発のための教育)として年3回の生き物観察会を行っており、この日の講座もその一環です。

木の成長の様子を光の当たり方と葉の形を示しながら説明する堀さん

「一つの木でも光線の当たり具合で葉の形が違います」と樹木医の堀さん

観察会場の梨の木小学校の東と南の一帯は、愛知用水日東支線の上に伸びる約400メートルの緑道「梨子ノ木小路」に隣接して、草地や農地、樹林地が一つになっており、堀さんによると、市街地では見られない日本在来種など多様な生き物が息づく貴重な場所だそうです。

膝まで草が覆う場所で堀さんの説明を聴く参加者の写真

草が膝まで伸びた梨子ノ木小路を進む参加者

参加者は梨の木小学校東側に延びる緑道を散策しながら、ここの樹木などがどのように生きているのか教えてもらいます。「木はどこで太くなるのか。幹の中心か、樹皮のすぐ下か」「年輪の偏り方で方角は分かるのか」。堀さんは参加者にクイズを出しながら、その答えの意味を説明したり、木にダメージを与えない剪定の仕方や、樹木を腐らせるキノコを実際に見せたりしながら解説していきます。
膝まで伸びた草地を進み、梨の木小学校南側の学校林へ。自然観察会のメンバーが整備したという山道を上り下りし、いろんな木の表情を観察し、その言葉を聞きながら2時間の会を終えたのでした。

堀さんが参加者に倒木の倒壊原因を説明している写真

学習林で樹木の倒壊原因を説明する堀さん

堀さんは「丘陵地の自然の中を散策できるようにすれば、子どもたちの環境教育の場として活用できます。木の扱い方も授業で取り上げてほしい」と話し、「毎月第2日曜日に梨子ノ木自然観察会を行っているので、のぞいてください」とアピールしていました。時間は午前9時30分から2時間程度だそうです。

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