2023年10月9日 七宝焼体験講座

ID番号 N15180

更新日:2023年10月31日

ようこそ 七宝焼の世界へ

〈市民スタッフ 冨岡〉

愛知に伝わる伝統工芸品、尾張七宝。制作を通し、身近に感じてもらおうと「七宝焼体験講座」が生涯学習プラザで開催されました。講師を務めるのは、ふれあい工房で陶芸教室の講師を兼任する笠井明美さん。当日は初心者から経験者まで10組の参加者が集まり、個性豊かなオリジナルの七宝焼作りを楽しみました。

自分たちで作った七宝焼きの作品をみんなで見ている写真

作品の色の変化を見守る受講生の皆さん

尾張七宝は、花鳥風月や風景などをあしらった美しい図柄や、金属製の下地の表面にガラス質の絵の具「七宝釉薬(しっぽうゆうやく)」を施す特徴があります。たくさんの工程を踏み、焼成を繰り返す手間暇と熟練の技によって生み出される美の結晶は、国内外から高い評価を受けています。

 

本講座では、銅板の素地に、竹べらで色をつける「施釉(せゆう)」の工程から進めます。まず、多彩な釉薬から色を選び、表面の高さが均一になるよう丁寧に整えます。その後、細かな図柄を表現できる砂状の釉薬「フリット」を用いて、受講生は自由な発想で動物や魚のイラスト、水玉などを描きました。

子どもの参加者が講師に七宝焼きの作り方を教わっている様子の写真

会場の様子

竹べらを使ってゆうやくを乗せている写真

竹べらを用いて釉薬を乗せます

作業を行う手元の様子を映した写真

フリット法のデモンストレーション

乾燥後、いよいよ「焼成」を行います。窯の温度は820℃で2分程焼いて冷まします。この工程で作品の色や輝きが変わるため、制作者は期待通りの仕上がりを願い、電気炉の周りで見守りました。

窯の扉を開いている講師と参加者の子どもの写真

窯の扉を開けるドキドキの瞬間

窯出し直後の七宝焼は、つやつやで幻想的な深い色合いをしています。冷めていくにつれ徐々に色が出現してくると「おぉ」と小さな歓声が上がりました。わずか1分の間での美しい色の変化は、人をとりこにする魅力がありました。

窯出し直後の七宝焼きの写真

窯出し直後の深い色合いの七宝焼

窯出しから時間が経過した後の七宝焼きの写真

釉薬が冷め、発色よく仕上がりました

完成した作品は、マグネットやブローチ、ストラップなど好みの小物に仕上げ、当日持ち帰ることができます。「初めての体験でしたが、楽しく作ることができました。また参加したいです」と受講生から満足した声が聞こえました。また、次回作への意欲を語る人も多く、七宝焼に対する興味、関心がさらに高まる有意義な講座となりました。

講師と参加者が七宝焼きを手に取って並んでいる写真

受講生の皆さんと講師の笠井さん(右)

七宝焼体験講座は次回も開催予定だそうです。市ホームページや広報紙折り込みなどでお知らせしますのでお楽しみに。

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