2023年7月26日 介護予防講演会~これで安心!介護予防の基礎知識とお手軽エクササイズ~

ID番号 N14763

更新日:2023年08月04日

介護予防について楽しく学ぶ

介護予防に関する基礎知識と簡単な体操を学ぶ介護予防講演会が7月26日、市民会館小ホールで開催されました。講師の都築晃さんは、要介護になる原因、体の状態を知るチェック方法、簡単なトレーニング方法などを親しみやすい口調で分かりやすく解説しました。参加者は、時には立ち上がって実践しながら、介護予防の知識を楽しく学びました。
参加者が座席で資料を見ている写真

資料を見ながら熱心に説明を聞く参加者

都築さんは、藤田医科大学地域包括ケア中核センター所属の理学療法士で、大学で授業を担当するほか、在宅医療・介護の支援に関わる活動もしています。また、豊明市オリジナルの介護予防体操の監修をするなど高齢者の健康づくりに精通しています。
笑顔の男性の写真

講師の都築晃さん(藤田医科大学地域包括ケア中核センター博士(医学)・理学療法士)

講座は、介護が必要になる原因の紹介から始まりました。介護の入り口になる原因として、骨折、転倒、関節疾患などを挙げ、「(大病や認知症は別として)急に要介護状態になるわけではなく、順に段階を経て悪くなっていきます。最近よく耳にするフレイル(虚弱)は、体と心、社会とのつながりの3つが弱くなることで起こります。健康な状態から、プレ・フレイル(前虚弱)、フレイル(虚弱)、要介護へと少しずつ悪くなっていきます」と話し、参加者自身の体の状態を知ってもらうためフレイルチェックの説明をしました。参加者のチェックが終わると、「チェックがついたからといって気にし過ぎないように。私も1つくらいはつきますよ」としながら、「でもフレイルの人は転倒などのリスクが高くなるので気をつけてください」と注意を促しました。

会場で参加者が大股で歩いている写真

大股2歩で身長の1.3倍を歩けるか、移動機能を測ります。

フレイルの原因の1つ、ロコモ(ロコモティブシンドローム)は、骨や筋力の衰えから移動能力が低下していくこと。都築さんは、「体重が増えすぎるメタボ(メタボリックシンドローム)も良くないし、やせ過ぎて筋力が衰えるロコモも良くない」と話します。骨や筋肉量のピークは20~30歳代。骨量(※)は女性は特に減りやすく60代を過ぎると男性の半分ほどになってしまうそう。中には寝返りをしただけで骨折したという例もあるそうです。
(※)骨全体に含まれるカルシウムなどのミネラル量
参加者が椅子の背を持ち片足立ちをしている写真

バランス能力を養う「片脚立ち」で1分間

その後も運動器(脳、筋肉、関節など)の衰えのチェックをしたり、ロコモ度テストをしたりしながら、楽しく講座は進みました。都築さんは、ロコモ対策にスクワットやかかと上げなど下肢の筋力をつけるためのトレーニングを紹介しました。また、腰痛や膝に痛みがあるからといって運動しないのは逆効果で、正しい方法でトレーニングをすることで筋力がつき、筋肉が関節を守ってくれるようになりますと話しました。
最後は、認知症予防のための両手じゃんけん。後出しじゃんけんで、都築さんの出した手に右手は勝ち、左手は負ける手を出すことで認知機能のトレーニングをします。時々笑い声が上がり、終始和やかな雰囲気で講座は終了しました。
壇上の男性と参加者全員でじゃんけんをしている写真

両手でじゃんけん 右手は勝って、左手は負けて

講座終了後に話を聞いた参加者からは、「楽しかった。また参加したい」、「とても分かりやすかった」などとても好評でした。「先生の(フレイルチェックの)チェックがついても自分を責めないでという言葉が嬉しかった」、「毎日運動することや栄養をきちんと取ることの大切さが分かった」という声もありました。
次回の介護予防講演会は秋に予定されているそうです。(ふ)

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