2021年3月16日 介護予防講演会「口腔ケアと感染症予防」

ID番号 N11543

更新日:2021年03月19日

コロナ禍の今だから知りたい

<市民スタッフ 三鬼一朗>
恒例の介護予防講演会が市民会館で3月16日、「口腔ケアと感染症予防」をテーマに開催されました。講師は藤田医科大学医学部教授の松尾浩一郎さん。コロナ予防の鍵は「お口」にある、と口内環境の重要性を説き、感染症や病気に負けないポイントを解説しました。
市民会館で開かれた健康を導く口づくりの講演会

市民会館で開かれた健康を導く口づくりの講演会

市民会館で開かれた健康を導く口づくりの講演会
松尾さんは、口の中を清潔に保ち虫歯や歯周病などを予防する口腔ケアと、食べる機能の解明と機能回復のリハビリを研究・臨床する歯科・口腔外科学の専門医です。
口の中の菌が増えて歯肉がダメージを受けると臭いや歯周病など口内トラブルの原因になり、食事や会話が楽しめなくなるだけではありません。口は体の中と外をつなぐ出入り口であるため、1ミリグラムあたり1億匹もあるとされる口内細菌が肺から入って全身を回り、誤嚥(ごえん)性肺炎を起こすだけでなく外敵に対するバリア機能にも悪影響を及ぼすというのです。松尾さんは「口内の健康は全身の健康を守ることにつながっているので、口腔ケアをきちんとすることは感染症や全身の疾患を予防する極めて重要な生活習慣なのです」と説きました。
講師の松尾浩一郎さん

講師の松尾浩一郎さん

会場には講演を要約筆記するスクリーンと手話通訳が設けられました

会場には講演を要約筆記するスクリーンと手話通訳が設けられました

講演の後半は、口の機能を衰えさせない口腔の健康づくりと栄養の取り方についてです。松尾さんは「かむ力が衰えると食欲の低下さらには体力・免疫力など全身の機能が低下していきます」と話し、精神的な疲れや認知機能の低下など要介護の状態に近づく「マイナスの連鎖」を指摘しました。
松尾さんは、口腔の健康を保つこと(オーラルケア)は感染症を予防し、人生100年時代を生き生き過ごすために欠かせない「オーラルヘルス」と説明した上で、口の機能を低下させない「カムカム健康プログラム」を紹介しました。
1.丁寧な歯磨き 2.普段から口を動かし、舌と唇の口腔体操 3.かみ応えのあるバランスの良い食事をよくかんで取る
松尾さんは「口づくり3か条プログラム」を強調して90分間の講演を結びました。
会場の小ホールでは事前に受講を申し込んだ約60人が聞き入りました

会場の小ホールでは事前に受講を申し込んだ約60人が聞き入りました

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