2021年2月24日 愛知学院大学連携講座「心身の健康づくり」

ID番号 N11465

更新日:2021年03月01日

パーソナリティ心理学への招待

<市民スタッフ 三鬼一朗>
市内にキャンパスを持つ愛知学院大学と市が連携して行う恒例の講座が2月24日、生涯学習プラザ(浅田町)で開催されました。「心身の健康づくり」をテーマとする3週連続講義の第一回で、心理学科准教授の谷伊織さんが「パーソナリティ心理学への招待」と題し、性格はどのように測定できるのかなど、心理検査を交えながら解説しました。

生涯学習プラザで開かれた「心身の健康づくり」講座

生涯学習プラザで開かれた「心身の健康づくり」講座

連携講座第一回講師の谷さんは「パーソナリティ心理学」という分野について「人の感情や性格の仕組み、個性が変化していくプロセスなど『その人らしさ』を研究する心理学の領域」と説明した上で、「人の性格を捉え、いくつかのタイプに分類する方法が二つに大別される」と古くからある研究の歴史を紹介しました。

一つは人間の性格を幾つかのタイプに分け、そこに当てはめていく理論(類型論)。もう一つは、性格の特性を複数想定し、それぞれについて評価を行いその組み合わせで性格を説明する方法(特性論)だそうです。谷さんは解説のその都度、それぞれの理論に基づく心理検査を参加者に投げかけ、自分は内向性か外向性か、芸術型か思索型か、などと性格の自己診断を試みました。

熱心にメモを取る参加者

熱心にメモを取る参加者

「より自分を知って生かしてほしい」と講師の谷さん

「より自分を知って生かしてほしい」と講師の谷さん

谷さんは、昔から多くの心理学者によって進められてきた性格測定と分析の研究を簡潔に解説した上で、現在、最も有力な学説になっているという心理検査「Big Five(ビッグファイブ)」を紹介します。29の質問から成る用紙を参加者に配布して回答の記入を求めました。

外向性や勤勉性、協調性、神経症傾向、開放性の5つの側面から個人の性格を測定する検査で、現在ではより洗練された形で職業選択や進路指導など日常生活のさまざまな場面で活用されているそうです。谷さんは「自分を理解するためのヒントを得ることができます」と説明し、参加者は質問のそれぞれに自分がどの程度当てはまるか数字を記入していきます。数値化された合計点で自分の性格を把握するのですが、谷さんは「得点の高低でどちらが良いということではなく、自分のいいところを知って活用し、そうでないところは他のスキルで補う手掛かりにしてください」とアドバイス。難しそうなテーマでしたが、18人の参加者は大いに満足そうでした。

連携講座第2回(3月3日)は「貯筋生活のすすめ 生涯現役のために」、第3回(3月10日)は「生活習慣病の予防と治療」をテーマに開催されます。

自分を理解する心理検査に取り組む参加者

自分を理解する心理検査に取り組む参加者

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