2020年9月16日 特別展「見えない何か~もののけ・幽霊・怪異~」
人の心を引き付ける不思議
目に見えないものやよく分からないものを、昔の人々がどう捉えていたのかを紹介する特別展「見えない何か~もののけ・幽霊・怪異~」が、岩崎城歴史記念館で9月27日まで開催されています。
平安時代初期の説話集「日本霊異記」
棒の手の型をてんぐで表現した免状
古くから、人は自分たちの理解が及ばない事象に遭遇したとき、妖怪や怨霊の仕業だと考えてきました。科学が発展したことで、説明ができるようになった事象も多くありますが、現在でも心霊現象を扱ったテレビ番組やアニメなどは多くの人の興味を引き付けています。
今回展示されている「日本霊異記」をはじめとした書物には、鬼、化けギツネ、怪力の女性など、人々が出会った不思議な事象の話が数多く残されています。
付喪神を取り扱った展示コーナー
付喪神(つくもがみ)を取り扱ったコーナーでは、作られてから100年以上が経過した器物と、それらが化けた姿をモチーフにした付喪神絵巻が展示されています。絵巻は岩崎城歴史記念館が制作したもので、所蔵品に合わせて、恐ろしくもかわいらしい付喪神が描かれています。
所蔵品のかぶとと柳ごうり
絵巻に描かれたかぶとと柳ごうりの付喪神
今回の展示では、市内に伝わる「にっしんの不思議な話」も紹介しています。岩崎城の戦いにまつわる火の玉の話や、ダダ法師(デイダラボッチ)の足跡があった、など有名な妖怪が登場するものが展示されています。同館の村田信彦館長は、「現在では周辺地域にダダ法師の言い伝えはないものの、山姥(やまんば)の話は残っており、言い伝えが変わっていったのかもしれません」と話しました。
特別展の期間中、展望塔岩崎城でも市内の中学生が制作した想像上の生き物のイラストが展示されています。令和の時代に新たに生み出される「不思議」も、合わせて楽しめます。(牧)
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更新日:2020年09月24日