2019年9月21日 古民家de長月コンサート

ID番号 N8881

更新日:2019年09月24日

和楽器織りなす音色に魅了

<市民スタッフ  三鬼一朗>
野方町の古民家、旧市川家住宅で21日の昼下がり、9月恒例の長月コンサートが行われ、邦楽の箏(こと)と尺八による演奏が披露されました。30人の観客は日本古来の和楽器が織りなす深い音色に聴き入り、心に溶け込んでくる世界にしばし浸っていました。

和楽器の演奏に聴き入る皆さん

和楽器の演奏に聴き入る皆さん

旧市川家住宅ではさまざまなイベントが定期的に開催され、今回は、夫婦で和楽器を奏でる東京在住の邦楽ユニット「ちりめんじゃこ」の演奏会です。尺八は夫の平野透山(とうざん)さん。日進市の出身で、小学6年生のころから父親に就いて尺八を学び、東京芸術大学音楽部邦楽科を卒業後は演奏家として、邦楽だけでなく、さまざまな分野の音楽家との共演やセッションを行っている尺八「都山流」の師範です。箏(こと)は妻の友紀乃さん。「生田流」筝曲を学び、海外での和楽器の普及にも努めている演奏家です。今回初めて旧市川家住宅でコンサートを行うことが決まった時、食卓にあった「ちりめんじゃこ」からユニット名をネーミングしたということです。そんなエピソードを披露しながら演奏会はスタートしました。

箏の平野友紀乃さん

箏の平野友紀乃さん

尺八の平野透山さん

尺八の平野透山さん

演奏の合間の楽しいトーク

演奏の合間の楽しいトーク

手拍子で楽しむ会場

手拍子で楽しむ会場

二人が奏でたのは尺八演奏家・宮城道雄作曲「春の海」と、山本邦山作曲による「壱越」。二つの名曲を息の合った演奏で、しなやかに、力強く表現していくのでした。そして、楽器についてのトークです。長さ180センチの胴に張られた13本の箏の弦は、柱(じ)と呼ばれる可動式の支柱で音程を調節することや、尺八の計5つの手孔(しゅこう)の使い方など、和楽器の奥行きの深さを解説するのでした。
演奏の後半はポップスや唱歌などさまざまなジャンルの楽曲演奏です。放送中の連続テレビ小説の主題歌や2020年オリンピックの応援ソングなど計4曲。熱く、軽やかに奏でられ、住宅の土間を埋めた観客は手拍子をしたり、足でリズムをとったりしながら午後のひとときを楽しんでいました。尺八の透山さんは「趣のある古民家ですてきなコンサートができました」と話していました。

古典からポップスまでさまざまなジャンルを演奏し、邦楽の新しい世界を紹介したコンサート

古典からポップスまでさまざまなジャンルを演奏し、邦楽の新しい世界を紹介したコンサート

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