2019年7月30日 講演「青少年とつながる仕組みづくりと社会参加」

ID番号 N8662

更新日:2019年08月02日

本人が実践できる環境を

いじめ・不登校・非行などの理由からひきこもりや孤立した青少年が社会とつながり、人と関わることから社会復帰を支援しようと活動しているNPO法人全国こども福祉センターで理事長を務める荒井和樹さんの講演が、市民会館会議室で開催されました。会場には保護司・民生委員・市内の小中学校の校長先生など福祉関係や教育に携わる33人が参加し、青少年の社会復帰・参加の問題について考えました。

活動内容を真剣に聞き入る参加者

活動内容を真剣に聞き入る参加者

インターネットの利用増加、交友関係・就労形態の多様化から、地域や家庭を基盤としないで生活する青少年が増えています。その結果、人との関わる機会が少なくなり孤立している青少年に呼び掛け、社会参加を促す活動をしている荒井さんの活動内容に参加者は真剣に耳を傾けました。小中学校をほとんど登校せずに過ごした子どもたちは、漢字を読むことができなかったり、大人の会話の内容が理解できなかったり、働くにも問題が生じ、ますます社会から離れてしまいます。そんな青少年に、街頭で一緒に活動をする大学生たちと声を掛け続けているそうです。あえて距離を近づけるために着ぐるみを来て声を掛け、問題や悩みを抱える数多くの青少年と接してきました。青少年が重大な事件に巻き込まれる前に問題を発見し、彼らが社会参加できるために何をすればよいか一緒に考えていこうと呼び掛けています。

参加者に青少年の抱える問題について問いかける荒井さん

参加者に青少年の抱える問題について問いかける荒井さん

彼らが助けを求められない理由として、
1位 スティグマや恥がある(親をかばったり、家の事情などを知られることが恥ずかしい)
2位 助ける側の情報発信が不足している(このような活動があまり知られていない)
3位 援助希求(要請)能力が低い(何処にどのように助けを求めたらよいかなどの知識が不足)
などです。そのためにこちらからアウトリーチ(出向く、届ける)を行い、まずは話し掛け会話をし、一緒にスポーツなどをして距離を縮めていきます。
参加した保護司の女性は「大変心に留まりました。間違ったことをする子を引き戻すのではなく、理解し一緒に考え前に進む。衝撃を受けました」と講座を聞いて得た新たな発見は、大変参考になったようです。(越)

 

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