2019年7月21日 「ヨーロッパの教育」って知ってる?

ID番号 N8607

更新日:2020年01月15日

共育で大切なことって何だろう?

7月21日にぎわい交流館で、ラクロサポーター主催の第1回講座である「ヨーロッパの教育」って知ってる?が開催され27人が参加しました。共育活動を行うことを通じて、さまざまな体験をし、多様な価値観を知ってもらうため、3人のゲスト講師の話を約2時間聴き、ワークシートに気づきを書きながらグループで共有していきました。

フィンランドの教育について語る講師の日下さん

日下さんは、フィンランドの子どもをホームステイで預かったおかげで、フィンランド教育に出会い、現地の高校を視察し、その素晴らしさに魅了されたそうです。フィンランドの教育は、相手が話すことを正確に理解する力「読解力」と話すことを明確に伝える力「作文力」を大切にしています。また、多くの難民を受け入れていることから、フィンランドの労働者として成長してもらうために、政府が図書館を開放し、国民が難民に言葉を教え、自国で働けるようなスキルを一緒になって考えることで、国を挙げて将来の国民になる人材を育てています。

オランダの教育について語る講師の若杉さん

続いて、若杉さんは高校教師として働きながら、より良い学校教育とは何かを考え続けていたとき、オランダのイエナプラン教育に出会い、高校を退職します。イエナプラン教育は、ドイツで始まりオランダで広がった、一人一人を尊重しながら自立と共生を学ぶオープンモデル教育です。イエナプラン教育には、20の原則があり、「どんな人も、世界にたった一人しかいない人です。つまり、どの子どももどの大人も一人一人が他の人や物によっては取り換えることのできない、かけがえのない価値を持っています」、「学びの場(学校)では、教育活動は、対話・遊び・仕事(学習)・催しという4つの基本的な活動が交互にリズミカルに現われるという形で行います」などの原則に基づき教育をして、社会に出たときに相手の立場を理解して行動する準備をしていきます。

スウェーデンの教育について語る坪井さん

感想を語り合う参加者

最後に、坪井さんは高校2年生の時に福祉大国スウェーデンに留学し、1年間の高校生活で実際に体験したことを話しました。スウェーデンの高校は、先生と生徒が、名前で呼び合うことから距離が近く、対等な関係であるが、若者の自殺率は高い負の面もあります。また、高校の入学時に、大学に進むか、卒業後就職するかを選択し、大学に進学する場合も理科系、社会系、メカニック系、言語系の4つの分野に進むことを決めるなど、早い段階で進路が決まります。実際にスウェーデンまで視察に行った、参加者の白石さんは、「実際のものに触れて学び、お互いに学びあうことで、知識をインプットする。そして、自分がどういった分野で貢献できるか、自分に対する理解を深めていくような教育が広がってほしい」と笑顔で話していました。(所)

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