第1回地域公共交通会議 平成22年

ID番号 N3977

更新日:2019年03月01日

平成22年度第1回日進市地域公共交通会議 議事録

1.開催及び閉会に関する事項

平成22年10月5日(火曜日)9時30分から

2.開催場所

図書館1階第2・3会議室

3.出席委員及び欠席委員の氏名

出席委員

浅妻 正美(市民モニター)
石川 和美(市民モニター)
保竹 優宏(老人クラブ連合会)
松岡 坂重(子ども会連絡協議会) 
水野 利子(障害者団体連絡会)
三輪 洋子(地域女性団体連絡協議会)
加藤 広司(区長会)
松本 幸正(名城大学教授)
仲 龍典(前市内巡回バス検討委員)
永山 明光(名古屋市タクシー協会)
藤田 信彰(名鉄バス株式会社運輸部運輸第2課長)
小林 宏(愛知県交通運輸産業労働組合協議会議長)
小林 裕之(国土交通省中部運輸局愛知運輸支局首席運輸企画専門官輸送担当)
小田 聡(愛知県愛知警察署交通課長)
松井 圭介(愛知県地域振興部交通対策課長:崎下様が代理出席)
青山 雅道(日進市総務部長)
武田 健一(日進市建設経済部長)

欠席委員

5名

4.事務局

生活安全課

5.議事の要旨

  1. 閉会
  2. 委員の委嘱及び委嘱状の交付
  3. 会長挨拶
  4. 議事

報告案件

  1. くるりんばすの状況について
  2.  ICカード乗車券「manaca(マナカ)」の導入について

協議案件

  1. くるりんばす無料パスカード発行について
  1. その他
    地域公共交通確保維持改善事業について(説明者:愛知運輸支局)
  2. 閉会

平成22年度第1回日進市地域公共交通会議 議事

事務局

 日進市地域公共交通会議設置要綱第6条に規定する、会議の開催に必要な2分の1以上の出席をいただいていることを御報告申し上げます。

会長

 今回の議題は特に個人情報や利害に関わる内容は含まれていないので、会議は公開とさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。(委員より異議なしの声あり)では、公開とさせていただきます。

事務局

 傍聴人の皆様におかれましては、会議が公正かつ円滑に行われるよう、会議の秩序維持に努めていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 本会議についてご説明申し上げます。本会議は道路運送法の規定に基づき、市内の市民生活に必要なバス等の旅客運送の確保やその他地域の実情に即した輸送サービスの実現に必要な事項を協議いただくものです。
 それでは、団体等の代表者が代わられ、新たに委員となられました方への委員委嘱を行います。委嘱状は、お手元にありますので、お名前をご紹介いたし、それに代えさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
 次に、会長からご挨拶をお願いします。

会長

 前回のこの日進市の地域公共交通会議は昨年度の2月ということで、かなり間が空き、久しぶりの開催、ということになると思います。
 先日、敬老の日というものがありました。ちょうどいま、国勢調査が実施中で、各市町の人口とか、高齢化の実態が捉えられるわけです。それに先立って敬老の日で新聞報道があり、たしか、日本の高齢者割合が23%、ということだったと思います。21%を超えますと超高齢化といわれ、日本は既に超高齢化社会に突入しております。日進市はそこまで高齢者の方の数が多くなくて、多分20%弱くらいだろうと思っております。とはいえ、日進市におきましても、団地によっては非常に高齢化が進んでいるところがあります。今後、日進市でも高齢者の人口がどんどん増えているのは間違いない事実であります。そういう背景がございますので、コミュニティバスの利用者数というのは、おそらく増えるだろうと期待されるわけです。
 ちょっと振り返ってみますと、この日進市のくるりんばすは平成21年に大きく再編いたしました。そのときから皆さんにお話ししていたのは、再編直後というのは残念ながら大きな変化を伴うので、多少、利用者は減るかもしれない。ただその後、利便性が浸透していって、また利用者は戻ってくるだろう、と。もう少ししばらく様子をみましょう、ということでこの22年度に突入しました。
 そういうことで、今回、再編後2年目の運行となりますので、4月から8月までの運行状況もご報告いただきます。その利用状況をみるとともに、これから高齢化が進んでいく日本、あるいは日進において、コミュニティバスというのは益々高齢者にとって重要な足になっていくと思いますので、もし、そのような足になりきれていないのであれば、何か、やはり手を入れていかなくてはならないだろう、と思いますので、そのあたりのところを皆さまからご教授いただきながら、もっと利用されるくるりんばすにしていきたいと思います。本日もご協力をお願いいたします。

事務局

 それでは、議事に入りたいと存じます。議事進行する議長は設置要綱第6条で会長が行うこととしています。会長、よろしくお願いいたします。

会長

 それでは、私のほうで議長を努めさせていただきます。毎回、議事録の署名者というのを指名させております。今回は年度始めということですので、名簿の順番でお願いしたいと思います。
 それではお手元の議事次第、ご覧ください。それでは議事の報告案件から、くるりんばすの状況につきまして、事務局からお願いいたします。

事務局

 くるりんばす利用実態の整理ということで、利用者推移及び収支状況というのがあります。こちらは22年度8月末の実績でまとめたものになります。
 くるりんばすの利用者数は、平成8年度の運行開始時点では1年あたり16,857人であったが、13年度に5コース、毎日運行などの改善を行ったことにより240,539人へと増加し、その後17年度に市民意向、要望を踏まえ運行形態の見直しを行ったことにより、18年度は1年あたり424,693人で中部運輸局管内第3位の利用者数となりました。更に20年度は499,331人に達したものの、21年度は492,216人とやや減少傾向にあります。
 くるりんばすの利用実態と利用者意識に関する調査では利用者の約54%が65歳以上の高齢者です。公共交通利用不便地区の解消と生活交通の確保を目的にくるりんばすは運行開始されましたが、運行形態等の見直しに伴い年々経費は増大し、21年度では約128,886千円の市負担金を投入しています。利用者数及び運行経費等の事業環境を周辺市町の自主運行バスと比較すると、くるりんばすの年間利用者数は約49万人と最も多く、利用者1人あたりの運行経費は330円と近隣の他市町と比較して大きな差異はないことになっています。また、運行経費に対する運賃収入の占める割合は約21%となっています。
 次に、くるりんばす利用者数の推移ということで、くるりんばす全体の利用者数、これは平成21年度まで増加傾向にあったのですけれど、22年度に減少に転じています。また、21年くるりんばすの再編に関する住民アンケート調査より、中央線利用者の属性として、約9割が再編前からくるりんばすを利用していた方で、新規の利用者が7.3%ということになっております。
 次に、運行経費の推移ということで、くるりんばすの運行経費は中央線を導入した平成21年度に大きく増加しています。前年比の約30%増ということで、21年度の運行経費は約1億6,300万円となります。
 コース別利用者数を見ると、21年度では20年度と比較して全コースで利用者が減少しており、特に双方向運行をした西・南・中コースで減少しています。22年度では、21年度と比較して中央線と北コースで利用者は増加へと転じているが、他の6コースでは減少が継続しています。
 ここから、各コースの特記事項をお知らせします。東コースは平成20年度から22年度にかけて、中央線への転換利用者を加味した場合でも、利用者数が減少しています。21年4月に約20分ダイヤを早めた始発便の利用者数は減少していまして、延長した最終便の利用者数は全11便の中で最も少なくなっています。11時から12時台の運行本数が2便から1便へ減少したことによって、利用者数も約半減しています。あと、名商大バス停での降車数も大きく減少していまして、21年度に新設した、市役所東、スポーツセンター、東部福祉会館北、下五反田バス停の利用者数は少なくなっています。
 次に、西コースの特記事項です。平成21年度に利用者数は減少するものの、22年度にかけては、ほぼ横這いと、中央線への転換利用者を加味した場合にあっては増加しています。21年4月に約20分早めた始発便の利用者は減少していまして、延長した最終便の利用者数は全11便の中で最も少なくなっています。平成21年度の双方向運行に伴い、運行方向が逆回りとなった便のうち、16時台の8便利用者が減少しています。また、11時から12時台の運行本数が2便から1便へ減少したことによって、昼間時間帯の利用者数も約半減しています。また、農協前、市役所での降車数が多く減少する一方で、香久山、赤池駅バス停での降車数は増加しています。平成21年度に新設した、日生梅森園、梅森台5丁目バス停の利用者は少なくなっています。これは先ほどの東コースもそうだったのですが、新設したバス停の利用者数が少ないという結果になっています。
 南コースですが、平成20年度から22年度にかけて、中央線への転換利用者を加味しても利用者数は減少しています。21年4月に約20分早めた始発便は増加、延長した最終便の利用者数は全11便の中で最も少なくなっています。双方向運行に伴い、運行方向を逆回りとした便のうち、10時台、13時台、15時台の利用者数が減少しています。ダイヤを早めた、始発便の利用者数は増加していまして、11時から12時に昼間時間帯では運行本数が2便から1便に減少したことにより、利用者数は約半減しています。赤池駅バス停の利用者数が減少していまして、21年4月に新設した箕ノ手バス停の利用者数は少なくなっています。
 次に北コースになります。平成21年度に減少した利用者数は22年度には増加へと転じていますが、20年度比較では減少しています。21年4月にダイヤを早めた始発便及び運行便数が減少した11時から12時台の昼間時間帯の利用者数は減少していまして、延長した最終便の利用者数は全11便の中でも最も利用者数が少なくなっています。五色園バス停の降車人数は増加傾向にありますが、逆に長久手古戦場駅バス停の降車数は減少傾向にあります。平成21年度に復路利用が可能となったバス停、北新町から本郷まででは、利用者数が増加傾向にあります。21年度に新設した、本郷、東部福祉会館北バス停の降車数は少ない、という結果になっています。
 中コースになります。20年度から22年度にかけて利用者数は減少、中央線への転換利用者を加味した場合にあっては増加となっています。始発便の利用者は増加していますが、運行便数が2便から1便へ減少した11時から12時台の利用者数は約半減しています。延長した最終便の利用者数は全11便中、最も少なくなっています。双方向運行に伴い、運行方向を逆回りとした便のうち、10時台の4便の利用者数は減少しています。15時台の8便の利用者数は増加しています。竹の山中、日進駅、市役所、終点なのですが、降車数が減少しています。新設した、グリーンハイツ、北部保育園、北部福祉会館バス停の利用者数は少なくなっています。
 東南コースです。20年度から22年度にかけて減少、中央線への転換利用者を加味した場合にあっては20年度から21年度にかけて利用者数は横這いとなっているものの、22年度には減少へと転じています。ダイヤを早めた始発便の利用者数は増加しています。運行便数が減少した11時台から12時台の昼間時間帯の利用者数は減少しています。延長した最終便の利用者数は、全11便の中で最も少なくなっています。三ケ峯、市役所バス停の降車人数は減少しています。新設した愛知牧場西、愛知池、米野木バス停の利用者数は少ないが、米野木駅では一定の利用が見られる、という状況になっています。
 次に、南西コースです。20年度から22年度にかけて利用者数は減少、中央線への転換利用者を加味した場合にあっては20年度から21年度では増加となっていますが、22年度には減少へと転じています。ダイヤを早めた始発便と昼間時間帯の利用者数は減少していまして、延長した最終便の利用者数は全11便のうち最も少なくなっています。また、赤池駅での利用者数が大きく減少する中で、平針北と日進駅バス停は増加傾向にあります。平成21年度に新設した、西部福祉会館から赤池二丁目までの利用者は少ないとなっています。
 中央線は、21年度から22年度にかけて増加傾向にあります。愛知学院大、赤池駅バス停の降車数は増加していまして、農協前バス停では減少しています。
 以上、コース別の利用実態を踏まえまして、くるりんばすの利用実態の整理と今後の対応方法をまとめました。まず、平成21年度を境に減少へと転じたくるりんばす利用者数への対応です。一部双方向運行とした21年度利用者数実績は、既存の7コース計では20年度比で減少したものの、中央線を含めた全8コースでは増加しました。しかし、22年度の4月から8月までの実績を前年度同期間と比較すると、21年度から概ね運行形態を継続しているにもかかわらず、7コース計、中央線を含む全8コース計とも減少している。くるりんばすの現運行形態を維持するためには、減少する利用者数に歯止めをかける必要があります。
 次に、コース別の利用特性を踏まえた運行形態の見直し検討です。北コースでは平成22年4月から8月までの利用実績比較で、20年度比では減少であるものの21年度比では増加へと転じている。また、双方向運行へと変更した西・南・中コースにあっては、逆回り運行とした便の利用者数が必ずしも増加していないことから、利用実態を加味した運行方向の再設定を検討する必要がある。ただし、平成21年度に実施した利用者アンケート調査では往復利用率が約5割から6割へと増加していることや、赤池駅と市役所間および市役所と商業施設間の主要バス停間ODペアの利便性を確保するため、西・南・中コースの連動した双方向運行設定に配慮する必要がある、と考えています。
 次に、利用者および市民意向を把握するための調査を実施です。今回整理したデータはコース別、便別利用者数やバス停降車数といった定量的な利用実態のみのデータであり、くるりんばすの見直しにあたっては、利用者の定性的な満足度等調査検討を行う必要がある。したがって、統計的データ比較による解析に必要な利用実態調査に加え、利用者の意向が把握できる調査を実施し、見直しに必要な各種指標の収集・解析が必要であると考えています。
 次に、増加する運行経費への対応、ということで、平成21年度から中央線を新たにくるりんばすとして導入したことや、既存7コースの運行時間を延長した結果、20年度比約30%の運行経費が増大している。近年の厳しい財政制約下においてくるりんばすの運行を継続するためには、効率的、効果的な運行形態等を検討する必要が生じています。

会長

 以上が21年度以降、大幅に再編した意向のくるりんばすの運行状況のご報告ということになっています。特に、20年度から21年度にかけては、大きな再編があったということで一時的に減るものの、その後浸透していって、22年度ではまた上がってくるだろう、と。いわゆるV字になることを期待していたわけですね。ところが、北コース以外は全て下向きとなっています。中央線は幸い、昨年ダイヤを学生の授業時間に合せましたので上向きになっています。ということで非常に厳しい状況になっているということです。今、データを基にお話しをいただきましたが、それに関しまして、皆様方も情報をお持ちだと思います。ここはこういうことで減った、また、増えたのではないか、或いは利用者の方からいろいろ声もお聞きかと思いますので、そういった点も是非、お話しいただければと思います。また、こういったところをさらに分析したほうがいいのではないか、ということもあればいただきたいと思います。
 少し事務局からご説明いただきたいのですが、特に21年度から22年度で、我々少し手を入れたところがあったかと思いますが、そこを今一度、おさらいも含めてご説明をいただけますでしょうか。

事務局

 北コースについては、長久手古戦場駅というリニモの駅がございますが、そのバス停の位置を変えたことがあります。それからもう一点、北コースの中にスーパーがひとつできまして、そこへのご利用も増えているのではないかと予想しています。
 それから、中コースですが、バス停の名称が他のコースと重なるところがありましたのでバス停を統合しました。また、岩崎橋というところに、以前あったバス停を再設置したということです。
 中央線につきましては、愛知学院大学とか、名古屋外国語大学の授業時間にあわせるという形にさせていただきました。朝夕の学生さんが乗られる時間帯は満車状態になっていますが、やはり昼間時間帯には少ない状況になっている、というのが実情だと思っております。

会長

 昨年度、非常にマイナーなところだけは変更しましたが、例えば、北コースの古戦場駅への乗り入れで古戦場駅の利用者数が増えたかというと、残念ながら増えていない。それから、長久手古戦場駅の利用者数を見ていただきますと、増えているわけではありませんが、利便性は向上しているということだと思います。あと、西コースも香久山のところ、一部回り方が変わっていますよね。ピアゴ周辺の回り方が右回り左回りで異なっていたのですが、それをどっちでも一緒にして、バス停も一緒にしたということもやっております。そういうマイナーチェンジの部分があって、一応は功を奏していると思うのですが、全体的には非常に苦戦しています。何かご意見ございますでしょうか。

委員

 質問めいた話になりますが、少し発言させていただきます。運行形態が一方向から双方向へ変更となったのは、非常に利便性が向上するというようなことがその目的かと思います。一方で、利用する側から見て、双方向という運行形態が果たして分かり易くて使い易いのかというと言う点を、アンケートなどで確認してみるのも一つの方法かなと思います。
 またコミュニティバスということでは民営バスとは違った性格・基本的な目的があろうかと思いますが、各コースをみますと、始発を早めたり、終発を少し遅らせたり、いわゆる運行範囲が拡大しています。これは利用者からしますと、できるだけ朝早く夜遅く、という通常でてくるパターンだと思うのですが、結果的にサービス拡大が、利用者の評価に結びついていない、全体的にはあまり利用されていない。というのは、このコミュニティバスを利用する市民の層で、通勤とかで利用される方が比較的少ないのかと思います。そうなってきますと、増加する運行経費への対応ということがあって、4月から運行時間を拡大したことなどによって、30%程運行経費が増大している。いわゆる市税の投入といいますか、予算が結果的に増大している、ということがございます。これをまた戻すという話ではないのかもしれませんが、その辺も今後の健全な運営という観点からみると、検討する余地があると思います。

会長

 事務局、何かございますか。

事務局

 利用者の声ということですが、大学生にアンケート調査等をやっている観点からすると、1時間に1本来ると思っていた、と言う方がいました。1車両で双方向運行をしていますので、2時間に1本、ないしは3時間に1本になるということが、一番大きい声で聞こえてきたと思います。もう一点考えられることは、時間が延長した、結果として我々も会議の中でバス停を増やしたり、ルートを延長したりということもありましたので、そんなに長い時間乗っていられないよ、という方もいる、というアンケート結果も見受けられます。大きいのはその2点ではないのかなと思います。
 コミバスの目的等につきましては当初の市内の公共施設を巡回するバスから福祉目的へと転換していき、高齢者に乗っていただこう、足のない方に乗っていただこう、としていったわけですが、欲張って、せっかくだったら通勤通学にも使っていただこう、とかどんどん拡大していった経緯がございます。そのためルートが長くなったということもございまして、結果的に利用者が減少していく事に繋がったのかな、と思っています。
 経費の問題につきましては非常に財政的も厳しい状態にあって、今年度も予算上では21年度予算よりも1千万円弱ですが増やしておりまして、今の段階ではそれが最大限支払える額ではないかな、と思っております。ですから、今の額を使いながら、できるだけ市民の皆さんが利用できるような形態に変えていって、収入を増やすことによって負担金を減らすということが、市民の皆さんにも私達にとっても有益なのかな、と思っています。しかし、財政的は厳しいのが事実ですので、運行形態はやっぱり変えて、少しでも乗っていただくなり、最終的はひょっとしたら運行できない、ということも考えています。以上です。

会長

 よろしかったでしょうか。少し補足させてもらいますと、双方向化によって利便が上がる人と上がらない人がいまして、両極端に分かれたと言う印象です。ただ、そもそも双方向化というのは利用者の方が一番望まれていたことでして、ただ現実にやってみますと、バス停の位置が変わってしまった、パターンダイヤが崩れてしまうので、毎時何分発というのが違うことになって分かりにくくなった。それから前回、くるりんばすの運行自体が分かりにくくなった、というのがあったかと思います。それも利用者減の一つの原因なのかな、ということで、引き続き利用者の方のご意見を聞いていく必要があると思っております。

委員

 公営企業法にのっとって進めるバスということになれば、いわゆる財政ということはもの凄く強くなる。公共のコミュニティバスでも、そんなに簡単かというと、公益の財産を子どもや孫にやっておってもいけないので、非常に難しいと思うのですね。ただ、中央線が増えたというのは私も認識不足だったかなと思っています。後で考えてみれば、これは1時間おきに双方いくわけですから勘定ができて、始め赤池から乗っても帰りは何分に来るな、と安定性がありますので、これが増えたのは当然の帰着かなと思っています。ただ、最近、見るたびに何か感覚的にも減ったのかなと思います。
 最後に、意外に思ったのは南コースです。これが保っておるのは、スーパーのところへ停留所を作った、新設した、ということだと思うのですが、どうも伸びが南ヶ丘などでよくない。あれなんか反対回りだとすぐ赤池駅へ出るのですが、利用はがたっと減っている。ここらはどうも分かりかねます。あとは、議長からお話しもありましたように、この減ったということは、住民のニーズ・感覚が違っておったと私は分析しています。何とか逆方向やれというのが最大の声であるから、鐘や太鼓をたたけばもっと増えるのではないかということですが、でも1本間引きだよ、2時間おきだよ、と。例えば、老人会などが福祉会館等を使う際に、くるりんばすに合せて使うのであればいいのですが、そうでもないと、少しおしゃべりしたら2時間待たなければならない、そんな風になるわけです。
 僕達としては情報をいかに分析・収集するのか、細かくやっていかないといけない。この間市長と話をしていたら、減ったことでがっかりしてみえたけれど、僕らはマイナーチェンジなのだから当然ですよ、と。だけどそのフォローをいかにやっていくか、これは努力しなくてはならないだろう、と申し上げておきました。細かく、いかに乗ってくれるかということを各小さいコミュニティに対して話し掛けるなどしなくてはならない、と思っています。

会長

 他、市民の方々、感覚的なことでもいいのでお感じのところがあれば、お聞かせいただければ思いますがいかがですか。

委員

 日進市は多子高齢社会なのですね。くるりんばすをコミュニティバスと呼んでいますが、私の考えでは、自分のマイカーを捨てて、こういう公共交通機関に頼らねばならない、という高齢者を対象にしたくるりんばすであってほしい。高齢者にとって、大変便利で乗り心地のいい乗り物がくるりんばすであれば、若い人たちにとっても乗り心地のいいものになると思います。そういう点で考えてみましたときに、ダイヤの設定が非常に不親切であるということを申し上げなければなりません。例えば、6時50分にスタートするわけですが、8時10分とか、9時35分とか、まぁこれまでは許せるのですが、10時48分とか14時22分というような非常に半端なダイヤが組まれております。だから高齢者にとっては大変覚えにくい、ということは利用しにくい、ということに繋がっているのではないか、という風に私は考えております。

会長

 貴重なご意見ありがとうございます。それは、きっと皆さん感じているのですけれど、その辺、切りのいいダイヤを作れればいいなと思っています。ありがとうございます。
 結局こういった実態を受けまして、くるりんばすの今後ということで、利用者数減少への対応とかですね、運行形態の一部見直し、要はさらに直せるところは直そう、ということです。大きく直すことは急には難しいのですが、直せる範囲で直していこう、その中身をこれから検討していきましょう、ということになります。その辺はデータも踏まえながら、事務局を中心に、皆さんからの協力も得ながら検討していきたいと思います。一方で活用策をしっかり考えていかなくてはならないのではないと思っております。これは市が考えるのではなくて、住民の方々に考えていただきたいというところであります。ここには色々な団体の方に参画いただいております。例えば老人クラブ連合会とか、区長会とか、あるいは地域女性団体連絡協議会の方とか様々な団体の方にご参加いただいていますので、くるりんばすを活用した、色んな動きというか、支援策をしていただければと思っております。この辺もできれば並行して議論するような場があれば大変ありがたいかなと思っておりますので、又皆様方そういったところでお持ち帰りいただいて、何らかの形で活用策というのをご検討いただければと思います。

委員

 こういう公共交通機関にとって、大変重要な要素として、停留所があるのですね。くるりんばすの場合は高齢者が多いということで、福祉的な目的が非常に高いということがあります。そういうことを考えたときに、特に双方向という新たな運行形態をこれから定着させようということもありますので、停留所の数とか位置をいかにするかということが基本的な使い勝手に繋がると思うのですね。歩く距離が長いと、抵抗感がでてくる。例えば、中山間地域に行くと、フリー乗降なんてものが認められている。日進市など都市部に近い地域では交通安全上、非常に難しいのですけれど、あれが最も便利なわけです。そういう感覚からしますと、安全が第一ですが、コミュニティバスの場合できるだけ停留所の数を確保していくということも視点に置いたらどうかと思います。

委員

 これは集中的に検討され、200メートル範囲で停留所を作れというのがありました。ただ、高齢化ということで、どんどんバス停を作ったことが、今までジャストか30分で乗れたのが、35分、28分にという原因ですよ。停留所を増やした結果、1分ちがっても1台入れないかんのです。そんなことは法的にも現実的にもできませんから、バス停200メートルはちょっと無理だし、ダイヤ上も問題がある。ところが停留所は皆さんの要望に応えて、いわゆる玄関から玄関に近い形でもっていかないかんだろう、と。だけどもこれでも大分切ったんですね。それでこういう状態になってしまったと。ダイヤの問題も今後見据えて、乗降の問題も、公営企業ではないですけれど、市民のニーズと有効性・公益性というものを細かくやっていかないといけない時代かな、と考えております。そういう現状です。

会長

 事務局に答えて貰おうと思ったのですが、これで結構でしょうか。
 絶対何が正しい、というのはないと思うので、細かくバス停を設けよう、というのも決して間違いではないと思っています。ただ、こっちを立てればこっちが、ということがあります。本当は両方とも立つ施策が一番いいのですが、そんな中で、たまたま道路運送法が改正されまして、この地域公共交通会議で皆さんが合意すれば運行形態の変更が可能になっております。今のまま未来永劫続くわけでもありません。われわれが重要なのは、利用者の方をいつも見ているということです。その声をいつも聞きながら、利用者の方にとって、より利便性の高いものに作り変えていくんだ、という姿勢さえ持っていれば、多少減ってもめげることなく、前向きにご検討いただけると思っています。他にございませんか。

委員

 くるりんばすの表、特に高齢者の方に利用していただくには、分かりにくいですね。この間も岩崎の高齢者の集まりにいったのですが、あそこのスーパーに行くのにどうやっていったらいい?と友達同士で話をしているのを聞きました。そして、どうやっていったら近のか、やっぱりわからない。だからこういった全体の地図は勿論必要ですけれど、もっと分かり易い、地域だけの地図とかそういうものを配ったら、もっとお年寄りの方も利用しやすいだろうし、その地図をみて一目瞭然でわかるような地図は必要じゃないかと思ったので申し上げました。

会長

 事務局、何かございますか。

事務局

 今、少しずつですが見直すようなこともしています。例えば、市役所のバス停には以前、同じようなダイヤが貼ってあったのですが、出発時間が同じものですから、何分に走りますよと拡大しています。それから今、全部ではないのですが、バス停に行くと、こんなようなルートで回っていますよ、というようなご案内を差し替えでしています。

会長

 私も、コミュニティバスに求められているのは、委員が言われたことだと思います。全体としてどうだということも勿論大事なのですが、一方で地域に根ざして、地域の方にとって身近なものにしていかなくてはならないと思っております。ただし、これは行政で全部お願いすることは不可能です。ここは正に我々が動かなくてはならないところだな、と思っております。市民との協働と言うのですかね。そういった道も、くるりんばすの場合はまだまだ確立が必ずしもできていないと思っています。そういったところもこれから模索させていただければと思っております。ほか、よろしいでしょうか。

委員

 これは老人会全体ではないのですが、東の地区の老人クラブは三本木、米野木、藤枝、それから橦木、日進があるのですが、運行経路を見ていただくと、東部福祉会館の前に停まるバスが一つしかないため、使おうにも来る便がない。例えば、橦木や日進は、行きは米野木の旧の農協の前ですか、そこに停まってくれるんですが、ところが今度、そのバスに乗って帰ると、市役所まで行って回ってこなくてはならない状況になっています。逆に三本木はというと、来るときは米野木の交差点の手前ですから、歩くには200メートルくらいあるんですね、ところが帰りにはうまく米野木の前に停まってくれるんです。要はその地域の主目的が、買い物なのか、また市のこういう施設を使って、やるのが主の目的なのか、それによってバス停の設定位置もずいぶん変わってくると思うんです。ですから東のほうの老人クラブで今問題になっているのは、バスに乗って行きたいのだけれど停まるバス停がない、というのが皆さんから聞く一番多い意見です。参考になればと思い発言しました。
 ただ、こういうようなことを言うとですね、アンケートをお取りになるときに、実は老人会のほうに依頼がないんですよね。私も、少し前にこのご案内をいただきましたので、役員会も幹事会もやれませんので、皆さんにお聞きできないんです。ですから、前もって2ヶ月くらい前にご依頼いただければ、各老人クラブの会長に、こういうことで行政から要請があったんで、こういうアンケートに関して回答してくれよ、ということの依頼ができます。できたら、前もって検討項目がある場合は老人クラブなんでも何でも、社協の方でも結構ですので依頼がいただければ、私ども老人クラブとしては全面的に協力させて頂きますので、今後ご検討いただければと思います。

会長

 東コースに関してはそういった利用者の声に関しましても他にも届いているかと思います。また、見直しに時期にはさらにそういったご意見を集約して、より利便性の高いものを作っていきたいと考えております。それと、老人クラブのご協力を頂けるといった大変心強いお言葉をいただいたと思っていますので、ぜひ、これからご協力を頂ければと思っております。

委員

 私ほとんど、あの前を通っているんですね。いま直しているわね、新築かな、と思ったら修復なんですかね。米野木で降りると200メートルくらいだし、57号の裏に行けばちょっとくねくね行かないといけないし、設置のは米野木を少し下げればいいでしょうけど、あれだと200メートルありますね。三本木のほうに来るとややこしくなるし、日生の人で使っている人がおります。私は米野木の整形へ通っておりますので一日おきくらいにそこを通って、米野木を見させてもらっていますが、あそこはほとんど表示が58号のほうに出ていないですよね、幼稚園か保育園は出ているんですよね、あれをもう少し検討していかないといけないと思っています。

会長

 少し補足だけさせていただきますと、これは市だけで作ったわけではございません。ここに参加している皆でつくっています。ですから、これが未来永劫ではございませんので、悪いところがあれば直していこう、ということです。
 まだご意見、お気づきの点あるかもしれませんが、時間も大分来ておりますのでこういった実情を踏まえながら、さらに改善できることの模索に進めていきたいと思っています。
 それでは、次の報告案件に移りたいと思います。ICカード乗車券、マナカの導入についてということで、ご説明お願いいたします。

事務局

 まず、背景としましては、名鉄グループが交通系ICカードの普及を図るため、輸送サービスに対してのサービスインを優先的に、広く地域の電子マネーとして普及を働きかけているということです。その中で各自治体にも運賃箱と案内装置の設置をすすめていただきました。ICカード、マナカというものなのですが、日進市が名鉄バスと運行に関して協定を結んでいるため、設置費用は名鉄バスが負担し、機器使用は無償とのことです。今回ICカード乗車券導入を見送ったとしても機器の設置のみでも可能ですよ、という説明を受けました。その運賃箱、案内装置なのですが、普通運賃をマナカでお支払いいただくとキャッシュレス化が図られます。案内装置に大型液晶モニターが備えてあり、誤払いの防止にも役立ちます。二画面の案内装置により、利用者の方に情報提供量が増え、さまざまな広報も可能になります。あとはICカード乗車券利用ということで、詳細な乗降データの収集が可能になる、という説明を受けました。
 こういったご提案をいただき、日進市でもマナカの導入について、検討を行いました。マイレージポイントの相互利用ということで、マイレージポイントいうのは1ヶ月の交通利用に対してということになります。乗り継ぎ割引については乗り継ぎに対して割引があります。ただ、コミュニティバス事業系については原資負担とか、もともとコミュニティバスは比較的運賃が安価に設定されていますので、割引してしまうと、ということで色々課題もあって、今のところ、ポイントとか、乗り継ぎ割引とは付かないことになっています。
 マナカの展開としましては、乗客サービスの向上、生活サービスの向上、あと付加価値的なものと大きく3つあると思うんですけれど、それぞれ詳細を見ていきます。乗客サービスの向上ということでは、コミュニティバスに該当するものとしては、交通ネットワークのシームレス化、シームレスというのは利用者が複数のサービスを違和感なく利用できることです。例えばくるりんばすで赤池駅まで出ていただいて、そのまま同じカードで地下鉄に乗っていただける、といったそんなイメージです。
 次に生活サービスの向上ですが、これは他業種への利用拡大・利用店舗拡大ということで、電子マネーとしての利用も可能に、ということになります。あと、付加価値というところで、ICカード機器の活用、地域異業種との連携ということで、こちらのほうはコミュニティバス事業にも関係してくるのではないかと思います。
 あと、くるんばすの運賃収入ですが、マイレージポイントや乗り継ぎ割引には今のところ対応しないということで、くるりんばす乗車料金100円がそのまま運賃収入100円になります。収入、当市に不利益になることはない、ということで確認させていただきました。市民の利便性が向上するか、ということも検討したのですが、地下鉄でも同カードで乗車可能だとか、キャッシュレスの推進ですとか、車内案内表示の充実、スポット情報の提供もできる、案内放送の提供もできる、ということで結果として、マナカの導入については利用者にとって、メリットがあると考えられます。また、日進市が名鉄バスと運行協定を結んでいることから、ICカードサービスが無償で受けられるというのは、当市にとって有益だと考えられます。今後、導入に際して何か課題があれば、対応をしていくとしまして、導入に向けて業務を進めていくこととしました。大枠ですが、運賃箱等の機器設置が平成22年度中、ICカード乗車券の導入が平成23年4月を予定しています。以上になります。

会長

 みなさんもご存知ですかね。地下鉄とか市バスとか、名鉄バスにものっていますかね。マナカというICカード乗車券がやっと名古屋でも始まります。このマナカをくるりんばすでも利用できるようにする、ということでございます。ご報告でございますが、何かこれについてご質問・ご意見ございましたらいただきたいと思います。その前に名鉄バスから補足いただければと思います。

委員

 マナカは先ほど説明のありましたとおり、地下鉄や市バスの車内でポスターをご覧になった方もいるかもしれませんが、真ん中に黄色い枠がついたICカードでございまして、これは来年の2月から、名古屋鉄道、名鉄バス以外に、名古屋市交通局、豊橋鉄道、名古屋臨海高速鉄道、名古屋ガイドウェイバスの6社が共通してやる、ということになっています。今回、名鉄バスがくるりんばすを受託させていただいている関係で、当社としては名鉄バス全部に機器が乗るわけですので、全部で600台ほど車両がありまして、これ当然、全部やるものですからその中のデータ取りとか現金の回収ですとか、うちの事務効率も図れるという意味合いで、無償で提供させていただくという形でございます。みなさんがカードを所有していただいて、お金を保証金みたいに出していただいて、2万円まで現金が入れられますので、これを100円ずつ、中央線でしたら200円ずつ引き落としていくといったイメージで結構かと思います。入金されている間は地下鉄に乗っていただいても、そのままカードで入金・出金できますのでそのまま出ることができる、ということです。
 先ほど、運賃箱とモニターの関係がございました。バスの前のほうに運賃表示がございまして、今は一画面ですが、新しいタイプになりますと、二画面ありまして、左側が運賃の関係がございまして、右側が普通は行き先の表示がございます。この右側の画面に色んなデータを入れることができます。ボタンを押すと「次停まります」の画面になってしまいますが、警察の高齢者事故防止の関係ですとか、名鉄バスでの乗り換えのご案内ですとか、国勢調査の関係ですとか、作っていただければ入れられます。日進市さんがどうなるかはご協議いただいて、これらを入れられますよ、という例でございます。そういうものも私どもで提供できますので、こういうICカードを使うだけではなくて、今回、このシステムを入れていただければ、違うメリットもあるとご理解いただければありがたいと思います。
 このマナカについては23年の4月に始まりまして、スイカ・トイカとの相互利用というものがあります。詳細なデータは持っていないのですが、まずはトイカ、JR東海さんと相互利用ができまして、その同じ年度内に東日本のスイカとの相互利用ができるようになります。ということですので、1年ちょっとすると、マナカでJRの山手線ですとかも利用できるようになります。
 マイレージの関係ですとか、割引の関係ですとかは正直、名鉄バス、名鉄電車を引き続きご利用いただきますと割引があるのですが、これはお互い話し合って、負担をし合ってしていることですから。例えば、もし、くるりんさんでそのような割引をしようとなると、どちらかが負担をするという話が出てきますので、そういうのはやらないということです。シームレスというのは先ほど申し上げましたとおり、マナカもっていただくと、くるりん乗って、地下鉄乗って、JRのってということが将来、一枚のカードでできますよ、ということでご理解いただければと思います。
 あと、マナカはいわゆる電子マネーの機能を付与しますので、入れていただいた現金で、一番イメージし易いのは、今JR東海さんのトイカですと電子マネーがあると駅のキヨスクですとか、駅の自動販売機で精算ができたりします。

会長

 ありがとうございました。どうぞ。

委員

 例えば、マナカで日進駅から東郷のほうの路線だとか、古戦場から長久手の路線ですね、そういうのにも通用できるようになるといいがなぁと思いますが、この間、区民会館へお見えになった、年のいった人が言っていましたので、そういったことができますでしょうか。

事務局

 各自治体のコミュニティバスにどういったものを設置するかというのは、名鉄さんですと事業者一体となってやっていますので、長久手町も設置するということを聞いています。東郷町に関しましては名鉄バスが事業者になっていないものですから、簡単に言うと、機器が名鉄バスさんの持ち物なので、今のところ、設置は難しいのではないかと思っています。ただ、運営方法が変わってこれば可能になってくるのではないかと思います。

委員

 名鉄さんからご説明があったのは、例えば情報をね、くるりんばすに乗って日進とか赤池で降りた場合に、何時何分に地下鉄の庄内緑地公園行きが来るとか、次の豊田市行きは何分ですとか、打ち込んでいくんですかね。
 それともうひとつ。いま発行している1ヵ月定期券とマナカとの関係をお知らせいただきたいです。

委員

 情報はですね、単純にパソコンのデータを映し出している、と思っていただければ結構かと思います。例えば、日進で次の地下鉄は何分というのは、バスが遅れると違う電車というふうに、かなり複雑なシステムになると思われますので、そこまでのことはすぐにはできないのかなと思います。単純に乗り換えのご案内、というのは画面さえ作っていただければ対応は可能だと思います。

委員

 ちょっとがっかりしたんですけどね、情報化。ITの時代に、それくらい無理かね。ただ1~2時間に1本のバスに乗って行って、次の庄内緑地公園行きは15分後ですよ、とかなんかできるような気がしますけどねぇ。業者便利とか、経営合理化という観点で押していくわけでもなく、利用者便利という面を全面に出してやってみえるようですが、その辺のところが、今情報をお聞きして若干がたっときたわけです。
 次に定期券、よくのられる方は定期券を買います。それとマナカの関係をちょっと。

事務局

 こちらでお答えします。定期券の方は今までどおり紙ベースでやっていきますし、普通に100円で乗車することもできます。
 ちなみに、名鉄バスはこの形態でやりますけれど、東郷町など、それ以外の事業者のところでは、マナカが利用できないということです。

会長

 よろしいでしょうか。くるりんばすとしては、今までどおりの利用ができる、ということです。かつ、マナカをお持ちであれば、これも利用することができるようになる、ということです。
 ちなみに今、委員が発言されましたように、周辺市町でも使えるようになっていけばいいなと思っています。これは機器の購入にかなりのお金がかかるということで、自治体でその負担をするということは非常にきびしいと思っております。どこでも使えるようになっていくといいなと思いますが、どこで負担するんだ、何で負担するんだ、という大きな議論をする必要があると思っております。

委員

 一枚のカードでいろいろな交通機関を利用できるということは非常にメリットが高いわけです。確認なんですが、くるりんばすの場合は、随意契約ではなくて、競争入札での契約ではないでしょうか。ですから、この機器の設置について市に負担を求めていないのは、名鉄バスが運行を受託している中で一体的にサービスの提供を行っていることだと思います。水をさすような話ですが、契約上の問題はないのでしょうか。

事務局

 契約に関しては、一般的な随意契約という形ではないのですが、路線バス事業者に対して、協定という形で結んでいまして、それに対して負担金を支払う、という形になっています。考え方としては一社に対して協定を結んでいますので、競争入札をしているわけではございません。

会長

 問題はないということです。よろしいかでしょうか。では、是非、名鉄さんには4月に間に合うようにしていただければと思います。
 次に、協議案件ということで、くるりんばす無料パスカードの発行について、事務局から説明をお願いします。

事務局

 では、ご説明いたします。今回は、現行のくるりんばす無料パスカード発行対象者に、運転免許を自主返納された方を追加するということについて、皆さまにご協議いただくものです。
 まず、日進市運転免許自主返納支援事業実施要綱、これは今年度作成し法規審査会のほうは通りましたので、あとは告示をするのみです。この趣旨は、高齢者による交通事故の防止を図るため、高齢者の運転免許の自主返納を支援する、運転免許自主返納支援事業について必要な事項を定める、というものになります。支援内容としましては、写真付住民基本台帳カードの交付の手数料500円を免除するものになります。それに付随しまして、記念品を贈呈ということで、この内容をどうするかということです。
 方針としまして、記念品は無料パスカードと交通安全グッズとする、が1点目。パスカードの有効期間は交付日から3ヶ月間とする、というのが2点目。3点目として、交付に関しては、原則、他のパスと同様、申請を受けてから後日交付とする、ということです。この3点で固めようと思っております。
 先日、先生からもご意見をいただき、パスカードを記念品として贈呈するのであれば、既存のカードと異なるデザインとし、プレミア性を持たせてはどうかとのご意見をいただきました。また、自主返納後に交通弱者となる高齢者の市内移動手段の確保ということで、くるりんばすの回数券ですとか、無料パスカードの二つが選択肢に上がったのですが、同じ人に、継続的にバスを利用していただくには、無料パスカードのほうがやや有利なのではないか、ということになりました。その期間について、どうして3ヶ月かと申しますと、平成21年8月に実施した住民意識調査で、月に数日、年に数日利用されている方が多いことがわかるため、ある一定期間継続してバスに乗っていただくサービスがないといけないのではないか、ということになりました。次に、受益額に換算してどの辺が妥当なのかということです。例えば、高齢者定期券が1ヶ月1,000円ですから、住民基本台帳カードの交付手数料500円を足すと1,500円になります。日進市の高齢者福祉事業に、シルバー優待証明カード、というものがございまして、これは名古屋港水族館の入場料2,000円が1,000円になったりするものですが、これと同等であれば金額的には妥当なのではないかということになりました。しかし、先ほどの、くるりんばすの継続的な利用にある程度期間が必要ということを考え、もうひとつ上にあげて、3ヶ月ということに事務局ではまとまりました。
 参考なのですが、愛知県内の自治体の中で19団体が支援事業を行っています。その中で無料乗車券を出しているのが3団体、乗車運賃を半額にしているのが1団体です。期間としては割と長い期間にされていますが、日進市のスタンスとしては、福祉支援事業とのバランスも考えて、3,000円までということにとどめました。この後はスケジュール等が記載されていますが、この会議の同意を得ることができましたら、広報等をし、12月から実施していきたいと考えています。
 これに伴いまして、私どもの内規、日進市巡回バス運賃取り扱い要領、の改正が必要になってきます。書き方ですが、いままでは中学生以下とか、療育手帳とか身障者、の方とか介護保険法による介護認定を受けている方、その他市長が認めたものとかに限られていたのですが、こちらに運転免許自主返納支援事業実施要綱第7条の対象となる方、という一文を追記させていただきました。取り扱い方法等としましては、証明書等の明示は原則不要ですが、自主返納された方については無料を証明するパスカードの提示をすることとする。また、自主返納された方については有効期限は3ヶ月とする、と。この部分を訂正させていただきたく、今回協議にあげさせて頂きました。

会長

 これは、高齢者の方が交通事故の被害者だけでなく、加害者にもなるということがあって、運転免許の自主返納を進めよう。ただし、自主返納をしてもらった後の足の確保をくるりんばすでしていきたい、ということで、自主返納された方に3か月分の無料パスカードを発行する、というご提案でございます。ご質問・ご意見何でも構いませんのでいただければと思います。

委員

 3か月分というのは、例えば90日分、一乗車100円ですね、それが90枚いただけるという風に理解すればよろしいのですか。

事務局

 今発行しているパスカードというのは一枚のカードです。それに有効期限3ヶ月間をうたってお渡しする、というものです。3ヶ月間有効の定期券のイメージです。

委員

 これ、なんか短いような気もしますね。今までくるりんばす利用者でない方へのアプローチということで、くるりんばすに乗っていただいて、3ヵ月後には利用者になっていただく誘導的なことになっていれば、一番ありがたいなと思っています。ただ、3ヶ月ということを言ってみえるが合理性があるような、ないようなで、そのあたりが割り切れれば、ありがたい制度だと僕は思っています。

会長

 この3ヶ月というのは、無料お試し期間なんですね。この期間は何回乗っても無料ですので、たくさん乗ってもらって、ああ、便利だ、とわかったところで有料に変わると、こんなイメージでしょうか。
 それで、記念品としての意味合いもあるということで、市のほうにはお願いしてありますことは、是非そのカードを持つと喜びが沸くようなカードを作っていただきたい、というお願いはしてあります。高齢者の方が、お孫さんに自慢していただけるような、そんなカードを作ってもらったら、と思っています。他、いかがですか。

委員

 いま、私が後2年ちょっとでやめよう、と思っているんですね。難しいですよね。85になればやめよう、と思っているんですが、そのあたりがどうか。事故やる前に止めようと、くるりんばすにしようとは思っていますが。

会長

 そうですね、ぜひモデルになっていただきまして、返納していただいて、こんな便利なカードがあるんだと宣伝していただければ、これは願ったりです。
 名鉄バスさん、これ料金のことにも関連してきますが、競合という点で何かございますか。

委員

 特に申し上げることはございませんが、100円自体、200円自体がすでに我々より安価に走っておりますので、その中で、福祉的な意味合いでやっていただくという話であれば、致し方ないのかなと思います。

会長

 その他、いかがですか。企画部長、何か他の施策との比較でこういったものはどうか、とかいかがですか。

委員

 私どものほうも、警察署と連携されて返納者を促進する、ということは重要な施策でございまして、事務局にお願いした経緯もございます。そういった中で、日進市は高齢の方がくるりんばすを多く使われるということで、ただ、マイカー利用者も非常に多いものですから、そういった方をいかにくるりんばすに誘導するか、ということは私としては、価値のある施策だと思っています。是非ともお願いしたいと思っております。

会長

 これは、交通事故にも関連するかと思いますが、期待も含めて何かいかがでしょうか。

委員

 皆さんご存知のとおり、いま高齢者の事故が非常に多く、愛知県では被害に遭われる半分くらいが高齢者です。あと、憂慮されているのが、高齢ドライバーの方が加害者になるパターンが非常に多くなってきております。そのようなことから考えますと、このような施策は私どもからしましても非常にありがたい、有意義な施策であると思います。
 愛知警察署にも、免許証を自主返納すると日進で何かメリットはありますか、というお尋ねも結構ございます。そういうことで、掘り起こせばそのような方も見えると思いますので、これをいかに広報して、取り込むか、ということが一つもポイントになってくるかと思います。
 それから、カードにプレミア性を持たせたらどうかという意見があったのですが、これ有効期限が切れてしまうと、使えなくなるカードですか、それとも継続して、なにか使えるようなことは考えられているのでしょうか。

事務局

 有効期限が過ぎてしまうと、そのまま持っていただくだけになります。

委員

 お願いみたいな話で恐縮なんですが、他市町で名鉄のSFパノラマカードを配布している例もございますので、一つ、選択肢の中にもし入るのであれば、そういうのも検討いただいて、選択制、ということも将来的には考えていただけたらと思います。

会長

 これは自主返納がかなり増えてくる、或いはもし名鉄バスが使えれば、費用対効果の関係で導入も検討いただけるということで理解しております。
 あと、ここに少しかかれています、得々パス、というのは名鉄バスの高齢者向けのパスだったと思いますが、いかがでしょうか。

委員

 これは65歳以上の方で、3,000円とか5,000円を払っていただけますと、一乗車100円でお乗りいただける、という特殊な乗車券でございまして、ICカードに移行しても制度的には残ります。

会長

 それを返納した方に、同時に周知していただくとありがたいと思っています。くるりんばすには乗れるのだけれど、名鉄バスにもこのような、お得なカードがあるんだよ、ということが分かると思います。

委員

 いわゆる宣伝・周知ということで、知っている方は使っていますが、知らない方は普通に運賃をお支払いいただいています。病院とか、ずっと通うのに使っていただく方がいるのであればそのほうが得になる場合もあるので、ぜひ、周知に努めたいと思います。

会長

 他ご意見ございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、この無料パスカードの導入に関しまして、議決を採りたいと思います。ご賛同いただける方、挙手をお願いします。(全委員挙手)ありがとうございました。全員の一致ということでこれを合意させていただきました。
 それでは、次第の、その他、ということで事務局、何かございますでしょうか。

事務局

 愛知運輸支局からお知らせがありますのでお願いします。

委員

 愛知運輸支局です。皆さまの席上に、「地域公共交通確保維持改善事業 ~生活交通サバイバル戦略~」、とあります。これは国土交通省が、8月の末に財務省に提出した、23年度の概算要求の概要となります。まだ、詳しいことは分からないのですが、移動権の保障を目指す第一歩として、全国どこでも誰でも移動手段が提供され、移動にあたってのバリアも解消されるよう、地域公共交通の確保・維持・改善を支援する、というものです。
 実は、今まで公共交通の事業というのは、例えば、日進市さんは取り組まれておりませんが、地域公共交通活性化再生事業というのが県内でも17、8の自治体が取り組んでおります。この事業は、3年間期間限定の実証運行を行った後に、本格運行に向けて、基礎固めをしていくという事業なのですが、今までは期間限定の事業でした。他にも名鉄バスさんなどが地域バスの補助ということで、赤字路線に関して、損失分を補填する、という事業もございました。こういったものを全て、一旦廃止して、それを新たに生活交通サバイバル戦略、という特別枠で、453億円の要求をしております。今までは、先ほど申し上げた事業を一括しますと223億円でしたので、2倍以上の要求額となっています。まだまだ中身もわからないのですが、今後、政策コンテスト、というものが行われて、優先順位をつけてこの事業を行っていく、ということです。そういうことで、案内ですが、来週、吹上ホールで国土交通省の職員がきて説明会を開催いたします。ぜひご興味のある方はご参加いただきたいと思っております。 
 それから、先ほど申し上げました特別枠ですが、「元気な日本を復活させる特別枠」というのがございまして、これのパブリックコメントを行っております。これは生活交通サバイバル戦略、に対しまして、国民の皆さまからぜひ、これはいい政策だという意見をいただくことによって政策の順位付けが上がることも考えられるのでぜひ、交通会議に携わる委員の方はご意見を出していただければ、と思っております。以上、大幅に公共交通の制度が変わる、ということで案内をさせていただきました。また、詳細な制度が決まってきましたら分かる範囲でご案内をさせていただきたいと思っております。

会長

 要は、国の支援制度が大きく変わる、ということですよね。支援制度が変わる、ということは国の交通に対する考え方が変わってくる、ということだと私は感じております。そのときには、我々もそれに対応して、いろいろ動きを採っていかないといけないのだろうな、と感じております。
 これで議事をすべて終了いたしました。それでは進行を事務局へお返しいたします。

事務局

 これをもちまして、会議を閉めたいと思います。本当に長い時間、ありがとうございました。

‐会議終了‐

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