平成23年度子ども大学にっしん
「子ども大学にっしん」開校!
次世代を担う子どもたちが、学びの原点でもある「なぜ?」「どうして?」といった知的好奇心を刺激するような学びの場を提供することを目的として、平成23年11月20日と27日の2日間、愛知学院大学、名古屋外国語大学、名古屋学芸大学にて「子ども大学にっしん」を開催しました。
「子ども大学にっしん」は、市内在住の小学4年生から6年生を対象に、大学教授など各分野の専門家が、高いレベルの授業をわかりやすく講義するもので、今回は初めての試みにもかかわらず52名の子どもたちが入校してくれました。
実施までの経緯
日進市は、子育て世代が多いことから子ども人口も増加し続けています。また、市内には6つの大学が立地する学園都市で、現在は市内5大学と連携協力協定を結び、地域社会の発展のため相互協力を図っています。この本市の特徴に着目した生涯学習プログラムとして、若手職員有志の政策研究グループが、埼玉県川越市「子ども大学かわごえ」を参考に提案したものが「子ども大学にっしん」です。
「子ども大学にっしん」の開催にあたり、愛知学院大学、名古屋外国語大学、名古屋学芸大学の学長様を始めとした関係者の皆様に、多大なご支援、ご協力をいただきました。
子ども大学にっしん開催日の様子
11月20日(日曜日) 第1回目
第1回目は愛知学院大学にて開催しました。
9時~『受付開始』
ケヤキテラス1階にて受付を開始しました。ここで「子ども大学にっしん」の学生証となる名札を手渡しました。

10時~『子ども大学にっしん入学式』
ケヤキテラス3階のアッセンブリーホールにて「子ども大学にっしん」の入学式を行いました。子ども大学にっしん学長の萩野幸三市長と、愛知学院大学大野榮人学長から「同校で楽しく学びながら皆さんの知識を深めてください」と言葉が贈られました。また、日進市のマスコットキャラクター「ニッシー」も登場して記念撮影をしました。

10時30分~『子ども大学にっしんをはじめる前に』
市学校教育課職員から、計算や図形のパズルを通して「解けた経験から次の疑問を持つことを意識して、講義を受けてください」と、これからの受講に対してのアドバイスが行われました。

11時30分~『みんな仲良くなろう!』愛知学院大学心身科学部学生
各小学校から参加している子どもたちが、子ども大学を通じて仲良くなれるように、同大学心身科学部学生によるレクリエーションを行いました。

12時~『昼食』
昼食の時間は、心身科学部と総合政策学部の学生さんとともに、ケヤキテラス1階の学食で持参した弁当を食べながら、レクリエーションで仲良くなった友達や学生さんと色々な話をして盛り上がっていました。

13時~(選択講義)
A.『テレビニュースはどう作られるか?』愛知学院大学総合政策学部教授 森先生
B.『ゆっくりがいい?はやいほうがいい?~スローライフについて考えよう~』愛知学院大学総合政策学部准教授 村田先生
午後の講義は選択形式で、子どもたちが事前にA・Bから選択した講義を受けました。子どもたちは学校とは違った講義に、熱心に聞き入りながら、問題を解いたりメモをとったりしていました。また、総合政策学部の学生さんに講義サポートをしていただきました。
森先生の講義では、テレビニュースを題材に番組制作者の気持ちや制作の流れ等ニュースの裏側を説明していただく中で、ニュースから真実を見抜く力をつけてほしいとの話がありました。村田先生の講義では、効率化やスピードを追求して発展した現代は、本当にいいことばかりなのか?ファーストフードによる健康問題などを題材に、ファースト(はやい)がよいのか、スロー(ゆっくり)がよいのか、みんなで考えました。

14時~(選択講義)
A『なぜ無回転ボールは取りにくいのか?』愛知学院大学心身科学部講師 水藤先生
B『スポーツはどうやってつくられたのか?』愛知学院大学心身科学部講師 内藤先生
水藤先生の講義では、無回転ボールのしくみを理解するため、実際に大学の講義で利用している“高速度カメラ”を使って力(エネルギー)と動き(フォーム)の関係などについて学びました。また、内藤先生の講義ではスポーツの歴史や社会的意義について学びました。テニスの誕生時の目的や服装、庶民の祭事として行われていたサッカーの起源などについて学び、子どもたちも積極的に発言していました。

11月27日(日曜日)第2回目
第2回目は名古屋外国語大学と名古屋学芸大学にて開催しました。
9時30分~『受付開始』
名古屋外国語大学コミュニケーションプラザ1階にて受付を開始しました。子どもたちの誘導などを名古屋学芸大学ファッション造形学科助教水嶋先生と名古屋学芸大学管理栄養学部の学生さんにお手伝いしていただきました。

10時30分~(選択講義)
A『味覚のふしぎ』名古屋学芸大学管理栄養学部講師 藤木先生
B『色のふしぎ』名古屋学芸大学メディア造形学部教授 安藤先生
第2回目は、名古屋学芸大学管理栄養学部とメディア造形学部の各実習室において選択講義を受講しました。藤木先生の講義では、管理栄養学部の学生さんにもお手伝いしていただき、「ヒトは味をどのように感じるのか」舌と脳の関係について、みかんや黒蜜、レモン汁を実際に食べて、その食べる順番による味覚の違いなど、体感実習を通じて学びました。
安藤先生の講義では、自分たちの着ている服などを例に挙げながら、染色の材料となる染料や顔料、その種類について分かりやすく説明していただきました。各グループでの実習では、素材の異なる布への染色実験や、皮への染色を体験しました。また、ファッション造形学科学生の制作した服を見せていただき、子どもたちも大変興奮していました。

12時~『昼食』
今回は、管理栄養学部の学生さんと一緒に、コミュニケーションプラザ1階のフリースペースで弁当を食べました。

13時~『言葉のふしぎ』名古屋外国語大学学長 水谷先生
午後は名古屋外国語大学K館アンフィシアターにて講義を行いました。大学ならではの階段教室に子どもたちも興奮していました。「言葉のふしぎ」では日本語学の第一人者でもある水谷学長により、日本語の50音の成り立ちなどについて分かりやすく教えていただきました。学校では聞いた事がないことばかりで、子どもたちは目を輝かせ、熱心にノートをとっていました。最後は学長にサインをもらおうと、長い列ができるほどの人気でした。

14時~『動物のレストラン』市民講師(東山動物園技能長)佐藤先生
市民講師として、東山動物園に勤める佐藤先生から、動物園にいる動物たちの食べ物や食べ方の特徴などについて、普段は見ることのできない動物たちの映像を見ながら講義していただきました。また、キリンなど本物の動物の骨に興味津々でした。

15時~『子ども大学にっしん修了式』
全過程を終え、同会場において修了式を行いました。
子ども大学にっしん副学長の堀之内副市長から、参加児童を代表して香久山小4年加藤伊純さんに修了証書を授与した後、堀之内副学長と名古屋外国語大学水谷修学長から子どもたちにお祝いとお褒めの言葉をいただきました。
「来年も参加したい人手を挙げてください」という問いかけに、多くの子どもたちが手を挙げてくれましたので、来年の開催も約束しました。今回参加していただいた子どもたちや保護者の皆様の意見を取り入れて、「子ども大学にっしん」をより魅力あるものにしていきたいと考えています。

参加者及び保護者の声
今回はモデル実施という位置づけで開催いたしました。事業終了後は開催による効果や問題点等について検証していきたいと思っています。また、参加児童及び保護者の皆様にご協力いただきましたアンケート結果については、貴重なご意見として次回開催の参考にさせていただきます。
子どもたちの感想(抜粋)
- 分かりやすくて、とてもおもしろかった。
- どの講義もおもしろくて、楽しくて、参加してよかった。
- みんなと仲良く、弁当が食べられて楽しかったし、良かったです。また参加したいです。
- 次回は同じ内容ではなく、違う内容でやってほしい。
- 味のことを知らなかったので、いろいろな事を知れてよかった。
- 大学のお姉さんがやさしかった。
- 次は、体験できるものがたくさんあるといいなと思います。
- 参加したいけれど来年度は中学生になるので、中学生でも参加できる企画があれば参加したい。
- 子ども大学で、知らない子と友達になれてよかったです。
- 先生の話がとっても面白かった。またやってみたい。
- あっという間に終わってしまった。
- 大学が広くてびっくりした。
保護者の感想など(抜粋)
- 小学校では学べない内容を子供にわかるように教えていただいたようで、大学でとったノートを見せて説明してくれました。「大学でこのような内容が勉強できるなら大学に行きたい」と言っていました。
- 初日はいろんな不安(友達や内容)から解消され、とても楽しかったようで、次回が楽しみと言っていました。しっかり聞いていたようで、こちらがたずねると、しっかり答えてくれました。
- 今日やったことを楽しそうに、また、得意気に話していました。そして来年も是非参加したいと言っておりました。
- とても楽しかったようで、講義の内容を家で話をしていました。持参したノートにもぎっしりメモがとってあり、とても興味を持ったようです。次回はお友達をさそって参加したいと言っていました。
- 別の選択講義を受けた友達にノートを見せてもらったり、写し合ったりして楽しそうでした。当日の夜も家族に対し学んだことを自慢げに話していました。
- とても満足げな顔をして帰ってきました。1日目が終わると、もう来週の講義を楽しみにしていて、大学から帰宅した後はその日の講義の内容や出来事などいろいろ話をしてくれました。
- 「勉強がこんなに楽しいことだとは知らなかった」と非常に喜んでおり、貴重な機会になりました。
- 普段何気なく使っている言葉や、スポーツや色などについて学べた事が楽しかった様です。また、一人で参加したので、他の学校の子達と弁当を食べたりした事が楽しかった様です。
- 勉強には全く興味がありませんでしたが、大学という所に興味を持ち、今学校で習っている授業の勉強ばかりではなく、こんな面白い勉強もあるんだと実感したようです。
- 大学の大きさ、たぶん面積とかではなく、スケールの大きさを感じたようです。講義内容についても、色々話してくれました。とても良かった!2日間では足りないと思ったそうです。
- このような学びの機会を与えていただいて感謝しております。また、是非来年も参加させたいと思っています。
- とても良い試みだったと思います。来年も予定しているようで、是非参加したいと子どもも言っています。内容の方も先生方が子供達に興味が持てるようなものを用意してくださって、とてもわかりやすかったと思います。中学生になってもこのようなものがあったら良いです。
- 少しレベルの高い内容かと思いましたが、子供が楽しく学習できた様で、2日間とも参加することが出来ました。正直、1日目で「もうイヤ」と言い出すのではと心配していました。是非、次の機会も参加したいと言っていました。
- 大学で学べる機会があることはとても良いことだと思いました。子供には大学まで進学して欲しいと考えているので、大学で学ぶ体験は有意義なものであったようです。学食などの施設も使えたらもっと良かったなあと思います。
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更新日:2019年03月01日