○日進市開発等事業に関する手続条例に係る開発等事業(土地の用途又は区画形質の変更)に関する基準等規則
平成17年12月28日
規則第62号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 技術等基準(第3条―第9条)
第3章 安全対策基準(第10条―第15条)
第4章 雑則(第16条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規則は、日進市開発等事業に関する手続条例(平成17年日進市条例第22号。以下「条例」という。)第1章、第3章及び第7章に規定する基準等に関し必要な事項を定める。
(1) 農地 農地法(昭和27年法律第229号)第2条に規定する土地をいう。
(2) 山林 森林法(昭和26年法律第249号)第2条に規定する立木竹及びそれらが生育している土地をいう。
(3) 水面 主にかんがいの用に供している、又は供していた貯水池(以下「ため池」という。)及び都市計画法(昭和43年法律第100号)第33条及び砂防法(明治30年法律第29号)第1条の規定により設置された雨水を一時的に貯留する施設(以下「調整池」という。)をいう。
(4) 土砂 鉱業法(昭和25年法律第289号)第3条、採石法(昭和25年法律第291号)第2条及び砂利採取法(昭和43年法律第74号)第2条に規定する鉱物、岩石、砂利、土、石、砂その他これらに準じるものをいう。
(5) 土砂の採取 土砂を利用する目的で行う土地の掘削又は土地利用に伴い発生する土砂を他に移動する行為をいう。
(6) 埋立て 土砂による土地の埋立て、盛土その他土地に土砂を堆積させる行為をいう。
(7) 農地の改良 造成工事残土等、他の土地利用に伴って発生する土砂を用いて農地の盛土又は掘削等を行う行為をいう。
(8) 木竹の伐採 山林における樹木の伐採及び樹根の採取をいう。
(9) 大型自動車 道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号)第2条に規定するものをいう。
第2章 技術等基準
(土砂の採取及び埋立て)
第3条 事業者及び工事施行者(以下「事業者」という。)は、土砂の採取及び埋立てを行う場合(駐車場の造成の場合を除く。)は、次に定める基準を遵守するものとする。
(1) 掘削は階段式工法、傾斜式工法又は平面式工法により施工する。また、掘削の角度は別表第1に定める安定勾配にて施工する。
(2) 掘削の高さ又は深さが5メートルを超えるときは、5メートルごとに1メートル以上の小段を設け、法面の安定を低下させない構造とする。
(3) 土砂を一時的に堆積する場合の高さは、土砂の飛散、日照被害等近隣住民の生活の安全性を確保でき、事業周辺の農作業への影響を与えない高さまでとする。
(4) 埋立てに用いる土砂は、環境基本法(平成5年法律第91号)に基づく土壌の汚染に係る環境基準を満たしている土砂を使用するとともに、その土砂の採取先を明らかにする。
(5) 事業区域を明確にするため、隣接地土地所有者と境界の確認及び境界の確定を行い、必要に応じて境界杭の設置を行う。また、隣接地との境界杭の保全に万全を期し、埋立てにより杭が埋まる場合は、パイプ等による境界杭の保護は行わず、関係者の立会いのもと境界杭の復元を行う。
(農地の土砂の採取)
第4条 事業者は、農地における土砂の採取を行う場合は、前条に規定するもののほか、次に定める基準を遵守するものとする。
(1) 採取した土砂の使用目的及び搬出先を明らかにする。
(2) 隣接地の倒壊等を防ぐために、必要な処置を講ずる。
(3) 掘削を終了した後、速やかに農地への復旧をする。なお、この場合、掘削前の生産能力を低下させてはならない。また、埋戻しは、工事施工前の高さまでとする。
(4) 工事期間は、他法令で規定される場合を除き、農地への復旧を含め1年以内とする。ただし、やむを得ない事情により市長が認める場合は、この限りではない。
(農地の改良)
第5条 事業者は、農地の改良を行う場合は、第3条に規定するもののほか、次に定める基準を遵守するものとする。
(1) 掘削できる深さは、現状の耕作面より60センチメートルまでとする。
(2) 埋立てできる高さは、畔を基準として周囲の最も低い道路の高さまでとし、耕作面は道路より30センチメートル以上低くする。
(3) 埋立てを行う場合は、隣接する土地が建築物の敷地の場合は、隣接する土地に雨水等が流出しないよう、境界から50センチメートル以上離して、自己の所有地に排水路等を設置する。ただし、土地所有者間の協議において排水路等の設置を不要とする場合は、この限りでない。
(4) 新たに法面が発生する場合は、法勾配は垂直1メートルに対する水平距離が1.8メートル以上の勾配とする。
(5) 耕作面の盛土により隣接水田等の用排水の確保に支障が生ずることが無いよう、必要な措置を講ずる。
(6) 農地の改良を行った農地は、工事完了より少なくとも3年間は農地として有効に利用する。
(7) 工事は、周辺の農地の耕作に支障のない時期(作付けしている主作物の収穫後から作付けまでの間)において行うよう努めるものとし、工事期間は、他法令で規定される場合を除き、3月以内とする。ただし、やむを得ない事情により市長が認める場合は、この限りではない。
(1) 採取した土砂の使用目的及び搬出先を明らかにする。
(2) 埋立ての高さは工事施行前の高さまでとし、法面の処理は別表第2に定める基準により行う。
(3) 隣接地の倒壊等を防ぐために、必要な処置を講ずる。
(4) 掘削を終了した後、速やかに山林に復旧するものとする。植栽を行う場合は、その本数その他造林の標準的な方法として日進市森林整備計画の規定に基づき行い、原則開発区域の周辺に植生しているものと同種のものとする。
(5) 復旧樹木植栽が完了した日から1年間はその保護に努め、枯れた場合は速やかに植栽を行う。
(6) 工事期間は、他法令で規定される場合を除き、山林復旧を含め2年以内とする。ただし、やむを得ない事情により市長が認める場合は、この限りではない。
(木竹の伐採)
第7条 事業者は、木竹の伐採を行う場合(駐車場の造成の場合を除く。)は、第3条に規定するもののほか、次に定める基準を遵守するものとする。
(1) 伐採した木竹を処分する場合は、処分方法及び処分先を明らかにするとともに、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)に基づき行う。
(水面の埋立て)
第8条 事業者は、水面の埋立てを行う場合は、第3条に規定するもののほか、次に定める基準を遵守するものとする。
(1) 調整池を埋め立てる場合は、埋め立てる前の調整池の機能を保全し付け替える場合を除き、日進市開発等事業に関する手続条例に係る公共施設等(道路・水路)の構造等技術基準等規則(平成17年日進市規則第63号)第5章排水基準によるものとする。
(2) ため池を埋め立てる場合は、埋立て前の受益地への給水能力が低下しないよう必要な措置を講ずる。
(3) 水面の一部を埋め立てる場合は、張りブロック、護岸ブロック等により法面保護対策を実施し、残った水面が腐敗することのないよう、必要な処置を講ずる。
(駐車場及び資材置場その他土地の造成)
第9条 事業者は、駐車場及び資材置場の造成その他特定の目的を有しない土地の造成を行う場合は、第3条に規定するもののほか、次に定める基準を遵守するものとする。
(1) 造成は、宅地造成及び特定盛土等規制法(昭和36年法律第191号)に定める基準に基づき行う。
(2) 表面を舗装する場合は、浸透性の舗装等の雨水排水抑制策を講ずる。
(3) 乗り入れ口は日進市開発等事業に関する手続条例に係る公共施設等(道路・水路)の構造等技術基準等規則による。
第3章 安全対策基準
(1) 施工期間中は、関係者以外の者が事業区域内に容易に立ち入ることのできないように事業区域の周囲全てに柵を設けるとともに、門扉を設置すること。また、柵の構造は、容易に転倒、又は破壊されないものとし、容易に内部が確認できるものとする。また、出入口は原則として1箇所とする。
(2) 掘削により工作物、井戸水等に影響を及ぼすと予想される場合は、地上地下の工作物、樹木、井戸水等に損害を与え、又はその機能を阻害することのないよう、必要に応じ事前に調査を行い、適切な防護の措置を講ずる。ただし、駐車場の造成の場合については、適用しない。
(大型自動車の通行の制限)
第11条 大型自動車の次に掲げる道路の通行は、認めないものとする。ただし、やむを得ず通行する場合は、道路管理者の指示に従い、保護の措置を行うものとする。
(1) 表層5センチメートル未満の道路
(2) 耐荷重25トン未満の橋梁
(道路・水路の保護)
第12条 乗り入れ口等として道路・水路を横断する場合は、次に掲げる保護の措置を行うものとする。
(1) 公共用地に鉄板等を設置する場合は、道路占用等手続を行うこと。
(2) 道路と鉄板の間に段差が生ずる場合には、アスファルト等で段差を解消するためのすり付けを行うこと。
(3) 道路に設置した鉄板は、通行者の安全を確保するため滑り止め対策を講ずること。
(道路・水路の破損に伴う補修)
第13条 大型自動車の通行によって市道が次に掲げる損傷が認められた場合には、事業者によって幹線道路から工事現場までの市道及び水路を次のとおり補修する。
(1) 轍、陥没等により10センチメートル以上の損傷が生じた場合は舗装を打ち変えることとし、それ以外の損傷が生じた場合には道路管理者の指示に従い補修すること。
(2) その他道路・水路管理者が危険と判断した場合は道路・水路管理者の指示に従い、直ちに補修すること。
(児童生徒の安全確保)
第14条 市教育委員会が定めた通学路(以下「通学路」という。)の大型自動車の通行は、原則児童生徒の通学時間帯は避けるものとする。やむを得ず通行する場合は、常に児童生徒の安全に配慮する。
2 通学路に面した箇所で開発等事業を行う場合には、常に児童生徒の通学の安全に配慮する。
3 搬入搬出に使用する道路が通学路に指定されている場合は、児童生徒の安全確保のため、学校等関係機関と協議のうえ、必要な措置を講ずる。
(騒音、振動及び土砂の流出等の防止)
第15条 事業者及び工事施行者は、開発等事業の施行にあたっては、騒音規制法(昭和43年法律第98号)、振動規制法(昭和51年法律第64号)その他環境に関する法令を遵守し、公害防止対策を講じなければならない。
2 事業者及び工事施行者は、土砂等の飛散を防止するために、散水、防砂シート等の対策を講じなければならない。
3 事業者及び工事施行者は、工事施行中の汚濁水が道路側溝、河川等排水施設に流出しないよう沈砂池の設置等必要な対策を講じなければならない。
4 事業者及び工事施行者は、道路・水路への運搬物の落下防止及び工事現場への出入りをする際の土砂等の流出防止に努める。
第4章 雑則
(委任)
第16条 この規則に定めるもののほか、この規則の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この規則は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成21年12月24日規則第57号)
この規則は、平成22年7月1日から施行する。
附則(平成23年2月3日規則第2号)
この規則は、平成23年4月1日から施行する。
附則(平成26年2月24日規則第12号)
この規則は、平成26年4月1日から施行する。
附則(令和5年5月26日規則第21号)
この規則は、宅地造成等規制法の一部を改正する法律(令和4年法律第55号)の施行の日から施行する。
別表第1(第3条関係)
種類 | 垂直1メートルに対する水平距離 |
砂 | 1.5メートル |
堅くしまった砂利 | 1.0メートル |
堅くしまっていない砂利 | 1.2メートル |
堅くしまった土 |
|
深さ(高さ)5メートル以下 | 0.8~1.0メートル |
深さ(高さ)5メートル超 | 1.0~1.5メートル |
堅くしまっていない土 |
|
深さ(高さ)5メートル以下 | 1.0~1.5メートル |
深さ(高さ)5メートル超 | 1.5~2.0メートル |
別表第2(第6条関係)
土砂等の区分 | 埋立て等の高さ | 法面のこう配 |
粒度分布の良い砂、礫及び細粒分混じり礫 | 5メートル以下 | 垂直1メートルに対する水平距離が1.5メートル以上のこう配 |
5メートルを超え15メートル以下 | 垂直1メートルに対する水平距離が1.8メートル以上のこう配 | |
粒度分布の悪い砂 | 10メートル以下 | 垂直1メートルに対する水平距離が1.8メートル以上のこう配 |
砂質土、硬い粘質土、硬い粘土 | 5メートル以下 | 垂直1メートルに対する水平距離が1.5メートル以上のこう配 |
5メートルを超え10メートル以下 | 垂直1メートルに対する水平距離が1.8メートル以上のこう配 | |
柔らかい粘性土 | 5メートル以下 | 垂直1メートルに対する水平距離が1.8メートル以上のこう配 |
その他 | 15メートル以下 | 垂直1メートルに対する水平距離が2メートル以上のこう配 |
1 当該段及び法面には雨水等による法面の崩壊を防止するための排水溝が設置されていること。
2 事業の完了後の地盤にゆるみ、沈下又は崩壊が生じないように締固めその他の措置が講じられていること。
3 法面に植栽ができない場合は、風化その他の浸食に対して保護する措置を講ずること。