平成20年度第2回イタセンパラ保護会議 議事録
議事録
開催日時
平成21年2月14日(土曜日)午後1時30分から午後3時
開催場所
日進市役所本庁舎4階第1会議室
出席者
委員
- 森 誠一
- 小川 力也
- 河合 典彦
- 佐藤 正祐
- 村瀬 誠
- 大竹 正泰
- 渡辺 仁司
- 高木 尊
オブザーバー
- 環境省中部地方環境事務所野生生物課
水野 拓郎 - 愛知県教育委員会生涯学習課文化財保護室
佐藤 公保
欠席者
なし
事務局
- 山田教育長
- 教育振興部青山部長
- 生涯学習課田中次長兼生涯学習課長
- 櫻井主幹
- 菅原主事
- 中川市民環境部長
- 水と緑の課小濱主査
傍聴の可否
可
傍聴の有無
無
議題
- 平成20年度のイタセンパラ保護調査報告について
- 平成21年度以降の取り組みについて
- 今後の取り組みについて
事務局
(あいさつ省略)
座長
皆様よろしくお願いします。本日は、本年度第1回本会議で報告したように、イタセンパラが発見されていないことから、暗い話題になってしまいますが、保護池に関する事業展開等を中心に、ご審議いただきたいと思います。平成22(2010)年に名古屋市で開催されるCOP10(コップテン)を機会に、今までの取り組みを踏まえて来年以降の展開について報告できれば、これまでやってきたことも活かせるのではないでしょうか。まず、議題1の平成20(08)年度のイタセンパラ保護事業について、事務局から報告をお願いします。
事務局
【平成20(08)年度の調査により、イタセンパラは確認されなかった。・文化財保護法に基づく現状変更許可期限が8月31日までとなっているが、座長ご同席のもと文化庁及び愛知県と協議し、継続して申請しないことを伝えた主旨を報告。】
座長
平成20年度のご報告をいただきました。平成15(03)年5月から、イタセンパラが見つかっていません。生息確認調査を行ってきたのですが、本年8月末をもって申請の許可期限が終了し、更新をしないということを文化庁に報告したとのことでした。非常に残念な結果でありますが、委員の皆様ご質問等ありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。 これまでの調査でイタセンパラが確認されなかったことについては、審議されてきたことです。平成15(03)年を最後に、イタセンパラが確認されなくなったという位置付けとなり、これまでの枠の中では確認されなくなったと了解したことになります。非常に残念な結果です。 ご質問ありませんでしたら、続けて議題2の平成18・19・20(05~07)事業報告書につきまして、事務局より説明をお願いします。
事務局
【平成18~20(2005から08)年イタセンパラ保護調査事業報告書(案)の確認】
座長
皆様、この報告書につきまして、ご意見ご質問ありますでしょうか。
委員
私は平成18(06)年に調整池、河川の調査を行っています。イタセンパラ自体を確認できていないだけでなく、調整池のイシガイの生息状況がよくなく、調整池が富栄養化した環境の改善はそう簡単にいかず、イタセンパラの生息を確認することができませんでした。この種を守りにくいということは、大阪での経験からも実感しています。しかし、この種を人為的に飼育する方法については把握されてきています。市が設置した保護池を活用することができなかったのは、残念です。
オブザーバー
平成19(2006)年の調査結果について、3月26日については、確認を行っただけで、確認結果が書かれていないので、記載したらどうでしょうか。
事務局
記載いたします。
座長
報告書につきましては、今回の会議録も作成した上で、関係省庁へ再度送付させていただき、詳しくご確認いただくということにしたいと思います。では、続きまして議題3についての、今後の取り組みについて事務局お願いします。
事務局
【・日進市からイタセンパラが絶滅したとはいえない状況である。経過観察は、職員が行うレベルで実施していく。緊急避難が必要な場合は、保護池を今後も借りることになっているので、活用する。保護池については、東部丘陵地帯の河川、湿地、池に生息している淡水魚の希少種が発見された場合には、保護に活用できるよう関係部局と調整を図っていく。危険分散保護池として、また、生涯学習施設としての活用、講座等に利用することも視野に入れて活動していきたい。】
平成9(1997)年より、12年間継続してきました保護事業に、委員の皆様には、多大なるご協力ご支援をいただきまして、ありがとうございました。また、一つの区切りとしまして、イタセンパラ保護会議という形を持って皆様にお集まりいただくということは、本日を持って終了していきたいと思います。また、経過観察する中で、ご指導いただきたいと思います。
座長
保護池は、地主の方の了承をいただいたということで、生涯学習施設として活用していくということでした。今後の取り組みについて、委員の皆様ご意見ございますでしょうか。
委員
保護池については、もうすこし面積を広げて素堀りの池を設置できたらいいと思います。また、ソブの多い井戸水の水質改善のため、沈殿池に砂利の層を作ったり、炭を入れるなどの方法を考えるといいのではないかと思います。
座長
素堀りの池の拡大については、私もいいことだと思います。今ある保護池の湿地状態になっている浅い素堀り池はとても環境がいい状況になっています。今後、保護池を改修するということも考えられるのではないでしょうか。市民の皆様に参加していただいて穴堀りをするとか、イベント的に行えればいいのではと思う。その他、ご意見ございますでしょうか。
委員
イタセンパラという種に特定すれば、大勢の方に協力していただいたのですが、このような結果になっているところは、認めざるを得なくなっています。協力は本当にありがたかったが、偶然や奇跡を期待する状況となってきている。地主の方のご協力があるということですので、一部で期待を持ちながら、絶滅危惧種の保護に、保護池を利用していけたらいいかなと思います。愛護会としては、イタセンパラ保護については、当分の間休止状態にならざるをえないと思います。
座長
種を特定せず、絶滅を危惧されている種を保護するために利用していく、淡水魚・希少種保護という風にしていくのがいいのではないか。 相野山ビオトープ構想をやっていくのがいいですね、ということを以前申し上げたことがあります。
委員
種を特定することなく、淡水魚の絶滅危惧種全般を保護していくと、幅広くしていったほうがいいのではないかと考えています。 地元で気になることは、よさこい踊りのチームに「イタセンパラ連」があることです。イタセンパラがいたのは確かだから、名前はそのままでいいかとは思うが、名前を背負っていくことなので気になります。よさこい踊りは、平成14年ごろから続けている祭りで披露する踊りです。
座長
生活文化の中に、イタセンパラが生息していたことの影響が根付いていたということかと思います。
委員
保護池の活用と並行して重要なことは、日進市内にいた生物の記録をとることです。生物の生息状況については、いつの時代に何がいたという記録をとっていくのは大事なことです。10年スパンで大きな調査を行い、小規模な調査を継続し、記録を蓄積していくことが大事です。また、絶滅が危惧される希少種については、保護増殖を図ることや、標本を残していくことが望ましい。イタセンパラについての取り組みをきっかけとして、そういったことも日進市としてやっていければいいと思う。
座長
まつりや踊りは、伝承として残していっていただければいいのではないかと思います。生物がいなくなったが文化を残すということになります。生き物と人との関係をないがしろにすると、生物の多様性も失われ、生き物も絶えてしまう。人と生き物のかかわり方を、大事に伝承していくことで、文化的な民度が一つ高くなるのではと思います。そういったことを踏まえて、相野山ビオトープ構想に繋がれば、いろいろな取り組みができるのではないでしょうか。
委員
イタセンパラという名前を、いつまでひっぱっていくのか地元は気にしている。
座長
委員がおっしゃるように、淡水魚の希少種保護のために、保護池を活用して地元で継続的な取り組みをしてもらいたいと思う。
委員
保護池は、メダカなど、現実に生息しているものを観察する、そういう施設として残してほしい。
委員
あまり先走った形で、個々に熱心な方が走ってしまうことなく、グループとして、市と相談しながらやっていかないといけないかなと思っている。
座長
ほかにご意見ありますでしょうか。
委員
自然観察会の会員が初めにイタセンパラを見つけて、当初はたくさん生息していたから、現在の状況はさみしいと感じています。保護池で、淡水魚の保護をしていくなら、野鳥対策もしておかないといけないと思う。
座長
保護池を今後活用していくときに、管理についてはどうするのか。
事務局
下草刈り、ソブ抜き等、運営管理に地元の方々のご協力をいただきながら、活用についても、地元の方に制限無く何を入れてはいけないという風にせずに、使ってもらってもいいと思います。
座長
希少種を保護しながら、生涯学習の位置付けで子どもに学びと経験の機会を提供できれば意味があります。その際に、地元の方からお話をいただいたりできればいいのではないかと思います。 ただ、希少種保護の方法については、協議しておかないといけません。保護池に、何を入れてもいいわけではありません。希少種を増殖するにしても、市内の生息個体の、どこのものを何個体入れたという風に、危険分散の意味合いを持たせるような形で、活用してほしい。地元の方の活動と、市と連絡を取り合いながら取り組んでいただきたいと思います。どういう放流のしかたをすればいいかとか、日本魚類学会が作成したガイドラインに準ずるようなやり方でやっていただくといったように、指導役として私に相談していただければいいと思う。利用の仕方といっても、ノウハウがないといけない。冊子をつくるとか、委員などの詳しい方にメダカ等の話をしていただくとか、会議を活用していただく仕組みを市につくっていただきたい。
委員
池の利用ということもあるが、誰が何を入れたということがわからなくならないように、窓口は市役所という決まりを作って行きたい。
事務局
危険分散池としての管理については、日誌をつけることや、作業されたことの情報をいただくことをお願いできればいいと思います。24時間完全な管理をすることは無理だと思いますが、地域の方のお力を借りながら管理をしていきたいと思っています。
座長
市が主導するのか、地元が主導するのかということもありますが、市が窓口となって、仕組みを作っていただけるようにお願いいたします。
委員
記録にも残りにくくなるので、市と常に話し合って、やっていかないといけないと思います。
事務局
どのような形で希少種を保護していくのか、どのような状況でいるのかということを把握した上で、保護池をどのように運用していくかというのはこれから具体的に話し合わないといけない。
座長
来年度、淡水魚の希少種の保護について、地元と話し合う連絡会議というものが、必要ではないかなと思います。場合によっては、個人レベルでできないことは、市にお願いするといったような場が今後も必要ではないかなと思います。
委員
市の施設である保護池であるのですが、市とイタセンパラ保護会議に出席している団体のみが利用できるのか、他のグループも使えるようにするのか、考えてやっていかなくてはならないと思います。希少種の保護をやるのであれば、きちんと管理しなくてはなりません。 希少種の保護増殖を目的とするならば、計画的な取り組みをしていくべきであると思います。好きな人が好きに魚をいれればいいということではありません。
座長
何を保護するのかということを、市が窓口になっていただいて、来年度のお仕事にしていただくことが必要です。イタセンパラ保護事業としては、現在のところ、負け戦ではありますが、少しだけ矢を放ったということになると思います。
オブザーバー
文化財保護行政の立場では、天然記念物保護のために関わってきました。希少種の保護ということになれば、もちろん生涯学習的なかかわりは必要ですが、絶滅危惧種をよりよい環境の象徴的な種としてとらえ、環境の保全、環境を守っていくことという視点からも事業を進めていかなくてはならないとおもいます。市としては教育委員会単独でなく、環境部局とタイアップしていかなくてはならないと思います。
委員
今回で保護会議が終了する段階であえて発言するのですが、生き物は、本物がいることが最も迫力あることになる。ビオトープ構想も大事なことで、ぜひやってすすめてほしい事業です。しかし、文化の中にまでイタセンパラは残ったのですが、本物がいないというのではだめなのです。大阪の淀川では、4年間イタセンパラが確認されていないが、5年前までイタセンパラがいた川です。残っていたときの川を取り戻したいと活動を行っています。大阪では、保護池にイタセンパラがいる。なぜいるかというと、移殖された個体が保険的な存在として保護されていたからです。
委員
保護池を、この地域にいたイタセンパラと同系統と考えられる濃尾平野の個体の遺伝子保存のための危険分散池として活用しないのは、もったいない話だという気持ちがある。行政と市民が協力した会議が成り立つのは簡単なことではありません。日進市の保護池を濃尾平野のイタセンパラ個体の遺伝子保存の場所にするという考えを持っておくのがいいのではないかと思う。もし日進にイタセンパラがいたら、もっと皆さん明るい顔になると思います。
座長
私は、イタセンパラのいるビオトープが一番いいと思う。会議としては今回を持って、休止するが、経過観察をしながら、危険分散としての利用も視野に入れながら、発展的な形でやっていくのがいいのではないかというご意見ですね。ほかにご質問はありますでしょうか。
委員
市にお聞きしたいのですが、職員レベルでの経過観察は、調整池と河川というところでしょうか。
事務局
はい。河川については、貝の生息できそうなエリアについて、できるかぎりやっていきたい。
座長
これをもちまして、イタセンパラ保護会議を終了させていただきたいと思います。
事務局
それではここで、お礼の挨拶を教育長からお願いいたします。
教育長
【お礼 これまでの取り組みを通じ、市では環境保護に対する意識が高まった。今後に活かし、環境保護のために役立てていきたい。環境情報の収集については、市史の編纂に取り掛かるため、その中でぜひ記録に残して行きたい。】
この記事に関するお問い合わせ先
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更新日:2019年03月01日