中東呼吸器症候群(MERS)について

ID番号 N2219

更新日:2019年03月01日

中東呼吸器症候群(MERS)とは

2012年に初めて報告された、新しい種類のコロナウイルス(MERSコロナウイルス)による感染症で、主としてアラビア半島諸国で患者が報告されています。韓国では、2015年5月11日に輸入症例が発症し、医療従事者や家族等に二次感染が発生しました。

コロナウイルスとは、ウイルス粒子の表面に長い突起があり、太陽のコロナのように見えることからこの名前がついています。コロナウイルス科に属し、哺乳類・鳥類に疾患を引き起こすウイルスです。

感染経路について

感染源等詳細は未だ不明ですが、中東地域に居住又は渡航歴のある人、あるいはMERS患者との接触歴のある人において、継続的な症例が報告され、医療施設や家族内等において濃厚接触者間での限定的なヒト-ヒト感染が確認されています。ただし、季節性インフルエンザのように、次々にヒトからヒトに感染することはありません。

症状・治療について

潜伏期間は2日間から14日間です。典型的な症状は、発熱、せき、息切れで、下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。MERSに感染しても、症状が現れない人や軽症の人もいますが、高齢の人や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人では重症化する傾向があります。また、特定の治療法はなく、対症療法が中心となります。

予防のポイント

現在、MERSウイルスに対するワクチンや特異的な治療法はありません。そのため、中東地域などMERS発生地域へ旅行する際には、基礎疾患がある人はかかりつけ医に相談する、ラクダなど動物との接触は避ける、こまめに手を洗う等衛生対策を心がけてください。

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