○日進市自治基本条例

平成19年4月1日

条例第24号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 自治の基本原則(第4条)

第3章 市民の権利(第5条―第10条)

第4章 市民、市議会及び市長等の役割と責務(第11条―第14条)

第5章 参加と協働(第15条―第17条)

第6章 市政の組織及び運営(第18条―第25条)

第7章 住民投票(第26条)

第8章 条例の遵守等(第27条―第29条)

附則

わたしたちのまち日進市は、東部には緑豊かな丘陵地があり、そこを源流とする天白川の流域には、田園風景が広がり、そして古くからの街道の歴史とともに、四季折々の自然の美しさを感じさせてくれます。

また、日進市は、「日々進みゆく」の名にふさわしく、学園都市の顔を持つ大都市近郊のまちとして発展しました。そこには多様な思考や行動力を備えた、活力に満ちた市民の営みと交流があります。

わたしたち市民には、長い年月にわたって、この土地の気候や風土に培われ育まれてきた人々の考えや文化を踏まえながら、時代の変化に対応した地域社会を創造する必要があります。そのために、わたしたち市民は、人権を大切にする差別のない社会の実現、環境に配慮した持続可能な循環型社会の創造、地域課題を解決するための新しいコミュニティの形成、新たな公共を担う市民自治活動の推進、少子高齢社会への対応などそのときどきの課題に積極的かつ主体的に取り組まなければなりません。

今、わたしたち市民は、誰もが個人として尊重され、戦争のない平和な社会で、健康で快適かつ安全安心に、幸せに暮らすことができる日進市を守り育てていこう、そして、次の世代を担う子どもに引き継いでいこうと決意しました。

そのためには、市民一人ひとりが、自立した市民として、また地方主権の名のもとに自立した自治体の一員として、自ら考え、行動し、お互いを尊重し、認めあい、ふれあい、助けあいながら、自分たちのまちは、自分たちの手で築いていこうとする市民主体の自治の精神を共有することが何より大切です。

わたしたち市民は、この精神を自治の基本理念として、市議会や市の執行機関と協働し、愛着と誇りを持って暮らせる日進市を守り育てていくため、ここに日進市自治基本条例を定めます。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、日進市における自治の基本理念を明らかにするとともに、その基本となる事項を定め、市民、市議会及び市の執行機関が一体となって市民主体の自治の実現を図ることを目的とします。

(条例の位置づけ)

第2条 この条例は、日進市が定める最高の規範です。日進市における他の条例、規則等の制定改廃及び運用に当たっては、この条例の趣旨を尊重し、この条例との整合を図らなければなりません。

(定義)

第3条 この条例において用いる用語の定義は、次のとおりとします。

(1) 市民 市内に居住する者又は市内で学ぶ者、働く者、事業を営むもの若しくは活動を行うもの等をいいます。

(2) 協働 共通の目的を持つものが、それぞれの役割と責務を自覚し、相互に補完し、及び協力することにより、課題解決を図ることをいいます。

(3) コミュニティ 住民自治組織等地域の問題を自ら解決することを目的とする集団又はNPO等の活動内容若しくはテーマを主なつながりとする集団をいいます。

(4) 市民自治活動 市民が、住みよいまちづくりをめざし、自主的に行う多様な公益的活動をいいます。

第2章 自治の基本原則

(自治の基本原則)

第4条 市民主体の自治の基本となる原則は、次のとおりとします。

(1) 平等な社会 市民、市議会及び市の執行機関は、人権が尊重され、公正、公平かつ平等な社会の実現に努めます。

(2) 市民主体の自治の推進 市民は、自治の担い手として、それぞれの個性や能力を発揮し、自覚と責任を持ってお互いを尊重し支えあいながら、市民主体の自治を推進します。

(3) 自立した自治体 日進市は、自立した自治体として、国及び愛知県との適切な役割分担により、民意のもとに自らの判断と責任において、市政を行います。

(4) 協働の原則 市民、市議会及び市の執行機関は、協働して市民主体の自治を推進します。

(5) 市民の信託による市政 日進市は、市民にとって最も身近な自治体として、市民からの信託をもとに市政を行います。

(6) 男女共同参画の原則 市民、市議会及び市の執行機関は、男女の平等を基本とし、共同参画のもとに市民主体の自治を推進します。

(7) 情報共有の原則 市議会及び市の執行機関は、その保有する情報を積極的に公開し、市民と共有します。

第3章 市民の権利

(個人の尊厳)

第5条 市民は、年齢、性別、国籍その他社会的地位によるもの等いかなる差別も受けることなく、平等な個人として尊重されます。

(平和的生存権)

第6条 市民は、穏やかな暮らしのもと、平和で安全に生きる権利を持ちます。

(環境権)

第7条 市民は、良好な環境の中で生きる権利を持ちます。

(知る権利)

第8条 市民は、市政について市議会及び市の執行機関の持っている情報を知る権利を持ちます。

(個人情報の保護)

第9条 市民は、個人に関する情報が侵されることのないよう保護される権利を持ちます。

(権利の尊重)

第10条 前5条に規定する市民の権利については、公共の福祉に反しない限り、最大の尊重を必要とします。

第4章 市民、市議会及び市長等の役割と責務

(市民の役割と責務)

第11条 市民は、良好な環境を次の世代に引き継ぐ責任を持ちます。

2 市民は、市政の運営に関し、市議会及び市の執行機関を注視し、市民の信託に的確に応えているかどうかを見守るよう努めます。

3 市民は、行政サービスその他市政の執行に要する費用について、応分の負担をします。

(市議会の役割と責務)

第12条 市議会は、日進市の意思決定機関として、市民の意思を的確に反映した市政の実現のために権能を発揮するとともに、市政の運営に関し、市の執行機関を監視する役割を果たさなければなりません。

2 前項に規定する市議会の役割と責務その他議会運営に関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

(市長の役割と責務)

第13条 市長は、この条例を遵守し、市民の信託に応え、公正、公平かつ誠実に市政を運営し、市民主体の自治を推進しなければなりません。

2 市長は、市政の総合的かつ計画的な展望及び方針を示し、その実現に取り組まなければなりません。

3 市長は、市職員を適切に指揮監督し、リーダーシップを発揮して、市政の運営を行わなければなりません。

(市職員の役割と責務)

第14条 市職員は、市民との信頼関係づくりに努め、市民全体のために、公正、公平かつ誠実に職務を遂行し、市民主体の自治を推進しなければなりません。

2 市職員は、職務の遂行に必要な知識の習得及び能力の向上に取り組まなければなりません。

第5章 参加と協働

(市民参加)

第15条 市民は、市政に関わる政策等の立案、実施、評価のそれぞれの過程において、自主的に参加することができます。

2 子どもは、それぞれの年齢にふさわしいかたちで市政に参加することができ、能力に応じた役割を果たすことができます。

3 市民は、子どもが能力に応じた役割を果たすことができるよう、適切な支援に努めます。

4 市議会及び市の執行機関は、市民が市政に参加する場や機会を多く提供し、誰もが参加しやすい多様な工夫と環境づくりを行わなければなりません。

5 前各項に規定する市民参加に関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

(市民自治活動)

第16条 市民は、それぞれの地域において、住民自治組織等によるコミュニティ活動を通じ、市民自治活動の推進に努めます。

2 市民は、NPO等によるコミュニティ活動やボランティア活動を通じ、それぞれの役割のもとで、自らできることを考え、行動し、市民自治活動の推進に努めます。

3 市民は、コミュニティが市民主体の自治の重要な担い手となることを認識し、これを守り育てるよう努めます。

4 市の執行機関は、市民自治活動の自主性及び自立性を尊重し、その活動を支援するものとします。

5 前項に規定する市民自治活動の支援に関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

(連携)

第17条 市民は、市民自治活動の推進のため、コミュニティ活動やボランティア活動等を通じ、市外の人々と広く交流し、連携するよう努めます。

2 日進市は、他の自治体と、共通の課題を解決するため、相互に連携するよう努めます。

第6章 市政の組織及び運営

(柔軟な組織の形成)

第18条 市の執行機関は、市民にわかりやすく、効率的で機能的であるとともに、横断的で柔軟に対応できる組織体制をつくらなければなりません。

(市民本位の市政運営)

第19条 市の執行機関は、広報及び広聴の機能を一体的に発揮することにより、市民の意向を的確にとらえ、市民本位の市政の運営を行わなければなりません。

(計画的な市政運営)

第20条 市の執行機関は、この条例に定める基本理念にのっとって総合計画を定め、総合的かつ計画的な市政の運営を行わなければなりません。

(開かれた市政運営)

第21条 市議会及び市の執行機関は、市民にわかりやすいかたちでその保有する情報を積極的に公開し、公正かつ透明性の高い開かれた市政の運営を行わなければなりません。

2 前項に規定する情報公開に関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

(個人情報の適切な取扱い)

第22条 市議会及び市の執行機関は、個人の権利利益を守るため、その保有する個人に関する情報を保護しなければなりません。

2 前項に規定する個人情報の保護に関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

(適切な行政手続)

第23条 市の執行機関は、市政の運営における公正の確保及び透明性の向上を図り、市民の権利利益を保護するために、適切な処分、行政指導及び届出に関する手続(以下「行政手続」といいます。)を行わなければなりません。

2 前項に規定する行政手続に関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

(財政)

第24条 市長は、総合計画に基づき中長期的な財政計画を定めるとともに、財源の確保並びにその効率的な活用及び効果的な配分を行い、最少の経費で最大の効果が得られるよう行財政改革に努め、健全な財政運営を行わなければなりません。

2 市長は、市民に対し、財政に関する計画及び状況を公表し、わかりやすく説明しなければなりません。

3 市長は、日進市の保有する財産の適正な管理及び効率的な運用をしなければなりません。

(行政評価)

第25条 市の執行機関は、市政をより効率的かつ効果的に運営するため、市民参加のもとに行政評価を実施し、その結果を市政の運営に反映させていかなければなりません。

2 市の執行機関は、行政評価の結果を市民にわかりやすく公表しなければなりません。

第7章 住民投票

(住民投票)

第26条 市長は、日進市に関わる重要な事項について、住民の意思を確認するために、住民投票を実施することができます。

2 住民投票は、住民、市議会又は市長の発議があったときに実施します。

3 市議会及び市長は、住民投票の結果を尊重しなければなりません。

4 前3項に規定する住民投票の発議、投票資格者その他住民投票の実施に関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

第8章 条例の遵守等

(条例の遵守)

第27条 市民、市議会及び市の執行機関は、この条例を遵守しなければなりません。

2 市長は、市政がこの条例に基づいて行われているかどうかを市民参加のもとに検証し、その結果により、必要な措置をとらなければなりません。

3 前2項に規定するこの条例の遵守に関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

(条例の見直し)

第28条 市長は、この条例の施行の日から5年以内に、この条例が市民主体の自治の推進にふさわしいものであるかどうかを市民参加のもとに検証し、その結果により、必要な措置をとらなければなりません。

2 市長は、前項の規定により、この条例を検証した日から5年以内に再び検証するものとし、以降同様とします。

3 前2項に規定するこの条例の見直しに関して必要な事項は、別に条例で定めるものとします。

(委任)

第29条 この条例の施行に関して必要な事項は、市議会及び市の執行機関が別に定めるものとします。

附 則

この条例は、公布の日から起算して6月を経過した日から施行します。

日進市自治基本条例

平成19年4月1日 条例第24号

(平成19年10月1日施行)

体系情報
第1編 規/第4章 市民自治
沿革情報
平成19年4月1日 条例第24号